【刀剣乱舞】神楽の真意【原神】 (ページ1)

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─プロローグ─ ページ1

─プロローグ─

『妾は神楽の真意。のう童よ、汝に妾が使えるか？』

陽「……お、おんなのひと？……どうして？」

審神者となった少女、「陽」。少女、陽は不運であった。新しい自分の本丸を持ち、歴史修正主義者及び時間遡行軍を刀剣男士と共に倒して行こうと思っていた。しかし、彼女が来てしまったのは「ブラック本丸」と言う人間の欲によって穢れた本丸であった。

本丸研修に来た筈が少女は「ブラック本丸再起研修」に来てしまった。その結果、少女は研修に合格し此処(ブラック本丸)に来てしまったのだ。

そして少女は初期刀を選ぶ事になった。その本丸に居ない刀剣、“十五振り”の内“六振り”の中から選ぼうとしていた。その時、横に置かれた鈴のついた神鈴が少女の目に入る。

陽(なんだろう……これ)

そして少女が神鈴に触れた触れた瞬間、彼女が現れたのだ。

白い肌、紫の瞳、太ももまで伸びてあるピンクの髪をふわりと靡かせ、ピンクの耳をゆらりと揺らす女性。華やかな見た目をしている神楽の真意は辺りを見回すなり不機嫌そうに顔を顰め冷たい目を見せる。

『……なんじゃこの汚い神気は。このような事をしおって妾に嫌がらせでもしたつもりか？愚鈍め、この妾がわざわざ来てやったと言うのに、なんじゃこの仕打ちは』

陽「ち、違くて。……その、私は……っﾞ、うﾞ」

神楽の真意が居る場所は汚く見窄らしい場所であった。障子から見える草木は枯れ果てており、池の中には魚どころか水さえもない。空は泥が混じり汚く薄汚れた色となっている。

その様な光景を見た神楽の真意は少女を一瞥すると一つ、ため息を吐き顰めていた眉を和らげ落とす。そして紫の神鈴を取り出し空間の中央に立ち舞いを踊り始める。

「神楽舞」、それは宮司の祝福を受けた神鈴を使い舞うモノであり、それを「神楽の真意」と彼女(八重神子)はつけた。神楽の真意からは優しく甘い、それでいて悪戯の様なピリっとした神櫻の匂いが漂っている。

その姿に目に涙を浮かべていた少女はその姿に魅入られた。足の音など聴こえず、聴こえるのは神鈴の美しい音だけ。

陽「？ぁ……ぅわ──……」

素人から見ても一つ一つの動きに無駄がなく、神楽の真意が舞う度、少女を苦しめている薄汚れた神気が美しく澄んだ透明になっていく。

神楽の真意が舞い終わる頃には草木は潤い、池には透明な水に魚が泳ぎ、空は彩り、そしてオンボロだった家は美しく変わる。