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五右衛門「なんてお願いをしたの?」

A「ひみつ!!」


風車にお願いした事はただひとつ。



ー 私の大好きなお父さんの笑顔をずっと見られますように ー



恥ずかしくて言葉に出来ないからひみつとだけ言うと、いつもとはまた違う優しい表情で風車を見た。

五右衛門「お父さんも願い事しようかな。」

そう言って目を閉じるお父さん。


お願い事をしている間が長く感じてとてもうずうずしていると、瞑っていた切れ長の目がスっと開く。

フーっと息を吹いて勢いよく回る風車。


A「ねえ、ねえ、なんてお願いしたの?」

五右衛門「ひみつだよ。」

口元に人差し指を置いてひみつと言ったお父さん。

A「えー、なんでー!」

五右衛門「ひみつなものはひみつなのだよ!」

その時にふと浮かべた笑みが昔見た私の大好きな笑顔と同じでとても眩しく見えた。

A「やっぱりお父さんは笑顔が似合うね。私、お父さんの笑顔大好き!」

五右衛門「!!」

五右衛門「ふふ、私もAの笑顔が愛おしい。」


とても嬉しくて胸の辺りがとても暖かい。



あ………



お母さんが言っていた事、願い事、叶ったんだ!


それに気が付いてからもっと嬉しくなって私も笑顔になった。


顔を近づけ笑い合う声は今までよりも暖かく優しい音色となって響いていた。



おじいちゃん「随分と楽しそうじゃの。」

おばあちゃん「そうだねぇ。」



ルパン「えらく楽しそうにしてるじゃない。」

次元「全くだ。」

ルパン「安心しろ。この声はきっと空に届いてる。」



A「ふふ。お父さん、大好き!」


五右衛門「私もだよ。A。」


五右衛門「((愛してる。))」

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作者名:緋色 | 作成日時:2021年10月3日 18時

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