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五右衛門side


A「お父さん髪乾かしてー!」

お風呂に入ったパジャマ姿のAの頬っぺはほんのりピンク色に染まっていた。

五右衛門「おいで。」


パジャマ姿のAを膝の上に招きちょんと座らせる。

カチッとつけたドライヤーの温かい風がAの髪の間をサラサラと通り抜けていく。



A「そしたらね。雪ちゃんがね……」


乾かしている間、幼稚園であった事や最近の見つけたものをとても楽しそうに話してくれるこの時間が私には愛おしい。

いつからかなくてはならない大切な時間になっていたな……


A「ふふ。お父さん?」

いつの間にか手が止まっていて心配そうにこちらを見つめるA。


A「なにか嬉しい事あったの?」

五右衛門「Aの話を聴くのが楽しくてね。それにしても、Aの髪は紗夜の髪によく似ている。」

A「そう?あとは、あとは?」

五右衛門「笑った時の目元は紗夜にとてもよく似ているよ。」

A「ふふ、やったぁ!」


余程嬉しいのかまだ乾ききれていない髪の毛をふわふわとさせながら両手を伸ばし寄りかかる。


五右衛門「A、あともう少し乾かすよ。」


Aの体制を元に整えてドライヤーを再開させた。

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作者名:緋色 | 作成日時:2021年10月3日 18時

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