Smile (ページ19)

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五右衛門side

ルパン達に同行してある城へと足を運んでいた際、市民も含め城の中の人たち皆敵の爆弾に巻き込まれ、吹っ飛ばされた。

その衝撃で小さな女王様を守る為に母親が犠牲になってしまった。

ルパン「気にしてるのか？」

五右衛門「拙者の力不足。あの子に怪我がなかったとはいえ、心の傷は癒えないだろう。」

あの子もAと同い年だった。

王様もその子も無事ではあったが、過去の記憶がフラッシュバックし、Aとあの子を重ね合わせてしまい悔しさがあった。

ルパン「なあ、五右衛門。」

隣でタバコを蒸かしているルパンに耳だけを傾ける。

ルパン「自分を責めてるなら、Aも同じ事考えてるんじゃないか？」

五右衛門「？？」

ルパン「俺達には何があるか分からない。それがAにも及び兼ねないのも事実。あの時、俺達が恐れていたその事が現実として起きてしまった。まだ小さいAには過去の負担は大き過ぎる。

逆にAからしてみれば、自分のせいでお母さんをあんな目に合わせてしまったと考えてもおかしくない。」

ルパン「分かっているんだろうが、今やるべき事はAの中の深い傷を癒す事なんじゃないか？」

五右衛門「そうだな。」

本当は分かってはいる。だが、この私では癒せる自信が全くないのだ。

ルパン「俺も出来る限りの事はしよう。だが、今のAが本当に必要としているのは五右衛門自身だ。
辛い気持ちを思い出させたくないのも分かるが、お互いを知るにはいい機会なんじゃないか？」

五右衛門「そうだな。聞いてみるとするよ。」