第三十一話 雨 ページ35
ロイ「寒いな…」
手をポケットに入れてマフラーに顔を埋めながら空を見上げている大佐が不意につぶやく
A「そうですね…」
私も同じようにマフラーを巻いていたせいで、少しくぐもった声が出る
自分も空を見てみるも、なんだか雲がかかり怪しい天気だった
ロイ「君は、鋼のを見て何か気づいたことはあったか？」
空と同じ、透き通るような黒い闇が私を捉える
A「エドワード君…ですか？」
ロイ「ああ。君にはまだちゃんと紹介できていなかったからな、少し、気になっただけだよ」
この場合、思ったことをそのまま言って大丈夫なんだろうか。
見た感じの感想と、ずっと気になっていた疑問をゆっくりと口にした
A「小さくて、可愛いですよ。それと………人体錬成、してますよね？」
確認するように、尋ねるように口を開く
始めてあった時から違和感はあった
足と腕、何もない、空っぽだった。
そして一緒にいたアルフォンス君、彼は本体がない。心だけの存在と同じ。
扉を通過するための対価は、
誰であってもきっと残酷なんだろう
まだ、小さな少年なのに。
ロイ「どうして、わかった？」
歩くのを止め、私の方へ向き直る
おそらく、どうしてなんて聞かなくてもわかっているはず
でも、それでも聞いてくれるところが大佐の優しさなのかもしれない
A「一度、自分が味わった感覚は間違えるはずかありません。それに…………」
次の言葉を紡ぐ前に頬に冷たい感触が落ちる
涙じゃない、透明な雫。
ロイ「雨か…？」
大佐もそれに気づいたのか顔をしかめる
いずれにせよ、1度雨の防げるところへ行く必要がありそうだった
A「何処か雨を防げるところは…」
運悪く周りにはこれと言った建物がない、
ましてや、雨を防げるものなんて
でもこのままだと、2人揃ってずぶ濡れになるだけだし…
A「大佐！もう少ししたら私の家なので、とりあえず、行きましょう。」
よく考えると、この発言は色々と問題のある発言だったかもしれない
とにかくこの雨から抜け出さないと
冷たく響きだした水音を耳に入れながら、
さりげなく濡れないようにしてくれている大佐の手を掴み、走り出す
私を待っていてくれたせいで風邪を引かれてしまっては、いろいろと困るんです
本格的に降り始めた雨の中、少々強引に大佐の手を引っ張り自分の家へと足を進めた
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ミルクキャンディー - 遥@むらさきらびっとさん» ありがとうございますっ！頑張るのでよかったら続編の方もよろしくお願いします^ - ^ (2014年3月9日 17時) (
レス) id: 4a6806c3ce (このIDを非表示/違反報告)
遥@むらさきらびっと(プロフ) - 続編ですか頑張ってください!!
(2014年3月9日 14時) (携帯から) (レス) id: a63dbd0aac (このIDを非表示/違反報告)
ミルクキャンディー - みお。さん» ありがとうございますっ^o^本当に言われたらリアルに倒れそう…www (2014年2月20日 20時) (レス) id: 4a6806c3ce (このIDを非表示/違反報告)
みお。(プロフ) - たっ…大佐っ!!かっこよすぎる!///一緒に入ってくれないのかとか(爆)言われたら死ぬ(>< )鼻血出してしまう← 最高です!! (2014年2月19日 20時) (レス) id: d7fa64555d (このIDを非表示/違反報告)
ミルクキャンディー - みお。さん» ありがとうございます^_^私も現実で大佐に抱きしめられたい…←もう本当にかっこよすぎてヤバイですwww (2014年2月16日 7時) (レス) id: 4a6806c3ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミルクキャンディー | 作成日時：2014年1月17日 3時
