工藤さんは非日常好きな女子！２

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今回の戦いも長かったな。
白い塀に寄り掛かり夜空を見ながら、ふと思った。

アカリちゃん、あんなに溜め込んでたなんて。
もっと早く気づいてあげられたら良かったな。
お母さんが“人間観察した方がいいよ”って言ってたけど、してたらアカリちゃんの異変にもすぐ気づけたのかな。
あのリリスモンとかいう奴が、
弱ってるアカリちゃんに付け込んだことは許せない。
でも気づけなかった私も悪い。



『あー…頭がパンクしそう…別のこと考えよう。…そうだ、なんか歌お。』


歌って気晴らしすることにした。
と言っても、聞かれるのはちょっと恥ずかしいから
バレないように小声で歌う。


『〜♪♪…あれ、この歌、なんか今の私達みたい…？』

シャウ｢俺達みたいって何のことだ？｣

『うわあああああああシャウトモン！？！？何時からそこに…？？！』

シャウ｢今来たんだよ。誰が歌ってんのかと思ったら、Aだったんだな！｣

『あー…なるホド。』



聞かれてたのかァァァァ恥ずかしい……！！



シャウ｢なぁ、もう歌わねぇのか？｣

『えっ、歌って欲しいの…？』

シャウ｢あぁ！さっきの歌、俺にも聴かせてくれよ！｣

『いいけど…別に上手じゃないよ？』

シャウ｢それでも俺は聴きてぇ。｣

『うー…わかった…。』



しぶしぶ歌った。めっちゃ恥ずかしい。
今顔強ばってると思う。



シャウ｢上手じゃねぇって言ってたけど、俺、Aの歌声すげぇいいと思うぜ！｣

『え"っっ、本当に……？？』

シャウ｢あぁ！俺が言ってんだ、間違いねぇよ！｣



ニカッと笑うシャウトモンを、
なんだか直視できなくて目線を逸してしまった。
こんなにニカッとした笑みが似合う人、
いやデジモンははじめてかもしれない。

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