054 ページ4
•
今日は新店舗のメンバー達がここのお店で働く最後の日
オーナーから聞いた時はどうなるのか不安しかなかったけど
いい人達ばかりで、忙しかったバレンタインも助かった
仕事終わりに近くの居酒屋さんで送別会
お酒が飲めないからジュースを頼み、乾杯した
みんなが盛り上がってる中、ひたすら焼き鳥を食べてる私の隣に美香さんが座った
美「Aちゃん、どうしたの?そんなに焼き鳥ばっかり食べて笑」
笑いながら美香さんも焼き鳥に手を伸ばす
「…彼に…船津さんに告白されました」
美「んっ!ゴホッゴホッ!」
「え、大丈夫ですか?」
盛大にむせた美香さんの背中を軽く叩く
美「ごめ…ビックリして…」
美「よかったね、って言いたいけどそんな感じじゃない?」
「…私も彼と同じ気持ちなんですけど…一歩踏み出せなくて」
美「その原因は…彼の仕事の事?それとも昔の事?」
「……両方です」
グラスに付いてる水滴が下に落ちていくのを見つめる
美「こんな事聞いていいのかわかんないけど、彼の仕事怪しい系だったの?」
「いえ、それは大丈夫だったんですけど…私とは環境が違いすぎて…私なんかでいいのかなって」
美「Aちゃん。"私なんか"じゃないよ」
美「自信を持てなんて簡単に言えないけど、自分を下げるような事言わないで」
美「私は誰にでも分け隔てなく優しくて、笑顔でみんなを幸せにしてくれる、そんなAちゃんが好きだよ」
そう言ってくれた美香さんの方が優しい笑顔してる
「私も…優しくて、いつも相談に乗ってくれて、辛い時も一緒にいてくれて、美味しい料理作ってくれて、癒しの笑顔を見せてくれる美香さんが大好きです」
美「あはは笑 たくさんありがとう笑」
頭をヨシヨシと撫でる美香さんの手はあったかくて
涙が出そう
美「それにね、昔の事だけど…船津さんに言ってみたらどうかな?」
「え、でも…彼には関係ない事ですよ…」
美「関係ない事じゃないよ?昔の辛い事を乗り越えて、今のAちゃんがいるんじゃない」
美「そんな今のAちゃんを好きになったんだから…船津さんは。だから関係なくない」
•
114人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
rody(プロフ) - NANAさん» コメントありがとうございます!素敵な作品と言ってもらえてとても嬉しいです。更新頑張りますね! (2020年3月29日 18時) (レス) id: 43ca48f597 (このIDを非表示/違反報告)
NANA(プロフ) - すごく素敵な作品で、更新がいつもすごく待ち遠しいです!第2章も楽しみです! (2020年3月29日 16時) (レス) id: 6f30529bcb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:rody | 作成日時:2020年3月27日 22時