19 入学の季節 (N side) ページ19
11月になり、翔さんは大学に入学した。
ここ、フィリピンでは、6月と11月が入学のシーズンになる。
翔さんは、とても嬉しそうで、表情も柔らかくなった。
「奨学金は駄目だったけど、収入の少ない家庭向けの授業料が適用されたんだ。
これまでの貯金で、充分卒業までの授業料が払えそうだよ。」
それを聞いて、少し不安になった。
「翔さん、もう俺の家庭教師、辞めるの？」
とおそるおそる聞くと、
「いや、生活費とかいろいろあるし、ニノが嫌でなければ続けたいよ。
どう？嫌になっていない？」
と聞かれる。
「全然。今、辞めるって言われたら、どうやって引きとめようかって
考えてた。」
と答えると、
「こんなに割のいいアルバイト、そうそう辞めないよ。教え子も可愛いしな。」
と言って、頭をがしがしと撫でられた。
もう我が家では、翔さんのいない暮らしは考えられなくなっていた。
家には、図書室というか、父の仕事の本、新聞、雑誌などを、
詰め込んでいる部屋がある。
翔さんは、時々、興味深そうに見て、本を見たり、新聞を読んだりしていた。
それを見た潤くんの計らいで、図書室を自由に使ってもらうことにした。
翔さんは、喜んでくれて、家庭教師の時間の前後や、何もない時にも
立ち寄って、勉強していくようになった。
潤くんとも、それ以来打ちとけて、いろいろな話をしていた。
潤くんが、フィリピン人のメイドが働かないことに愚痴をこぼして
翔さんの紹介してくれたメイドを雇うことになったこともある。
彼女は、これまでのメイドとは比べ物にならないくらいよく働いた。
潤くんは、会社でのフィリピン人の部下についての悩みも話していた。
「こっちの人間は、笑顔が大事だよ。どんなに腹がたっても、笑顔で注意するんだ。」
「プライドが高いから、叱るときは、絶対に人前では駄目だよ。」
などとアドバイスしていた。
潤くんは、真剣に質問しながら聞きいっていた。
後で俺に言った。
「翔さんて、すごい人だな。まだ若いのに、いろんな事を知ってるよ。」
「そうだね。本当に出会えて良かった、て思うんだ。」
と答えると、潤くんが
「じゃあ、見捨てられないように、ちゃんと勉強しろよ。」
と言うので、心から、深くうなずいた。
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鏡音翔也(プロフ) - ロディさん» おはよ♪うん、近いんだ〜(´Д｀;)ロディさんも仕事とか、頑張ってね!あと、体調も気をつけて! (2013年2月2日 8時) (
レス) id: c591671296 (このIDを非表示/違反報告)
ロディ(プロフ) - 鏡音翔也さん» そっか、テスト近いんだ？勉強頑張ってね(^^)/ (2013年2月1日 22時) (レス) id: 462827a2f8 (このIDを非表示/違反報告)
鏡音翔也(プロフ) - ロディさん» そうだよね、心配。俺も受験が心配(笑)毎日３時間だったんだけど、テスト近いから５時間ぐらいだよ(´Д｀;)これから、勉強してくるねb (2013年1月31日 21時) (レス) id: c591671296 (このIDを非表示/違反報告)
ロディ(プロフ) - 鏡音翔也さん» 本当だ！家庭教師なんだね〜。すごいけどちょっと心配。。 (2013年1月31日 21時) (レス) id: 462827a2f8 (このIDを非表示/違反報告)
鏡音翔也(プロフ) - ロディさん» あ〜、おやつね☆観てて、おいしそうって思っちゃう(笑)ちょっと羨ましいな♪あ、そうそう。翔ちゃん4月からのドラマ、決まったんだってね。忙しいのに…大変だなぁ(・・;) (2013年1月30日 21時) (レス) id: c591671296 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロディ | 作成日時：2012年12月5日 2時
