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59話 ページ28

──京都から帰ってきて、『大事には至らなかったが、その怪我を治さないまま学校に行くと目立つ』と秀吉さんに言われ、しばらく学校に休むことになった。


怪我なんて大したことないだろと思ってたが、病院の先生からは、首や手首も頸動脈まで切れていたら命の危険もあると鬼気迫る様子で言われて、自分の身が思ったよりも危うかったことを知った。





「にしても、このタートルネックどうにかなんないかなほんと・・・」



今は1人で夕飯の買い物をしている。


首に巻いた包帯が見えないようにと、首元が隠れる服を身につけている。


こんな服着たことないからちょっと嫌だ。




「再来週あたりには学校に戻れるかなぁ・・・でも、いつまでも蘭ちゃん達に会えないのもなぁ。」




今日も『Aちゃん早く学校に来てね!』と、蘭ちゃんからメールが届いていたのは嬉しかった。

『花滝来ないせいで俺が数学の課題で分からないところ聞く相手がいなくなったから早く戻ってこい』って送ってきた菊野はとりあえず『ツンデレだね』と返しておいた。←←←







「今原作のどのあたりにいるのか本当に分かんないから、何かそれが分かるイベントとか起きないかな・・・。」






京都にいた時も、大好きな迷宮の十字路の話のはずだったのに、肝心なところの記憶はもやがかかったように何も覚えていなかった。

守護者の奴に次に会ったら、“記憶”についてもう少し詳しく聞かねば。








「てか、考えてる場合じゃないなぁ。どれにしよ・・・」

「ねぇ、お嬢さん?」

「・・・・・・・・・どっちの玉ねぎがいいんだろ」

「・・・そこの玉ねぎ選んでるお嬢さん。」←

「・・・・・一体何です・・・か。」











────時が止まった



ありえないそんなはずがない。





何でここにあなたがいる(・・・・・・)



















「やっと気づいてくれたかい?」













────萩原研二。

60話→←少年探偵団と《番外編》



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作者名:ロデル | 作成日時:2022年1月24日 20時

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