私立宝石学園 (ページ21)

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音楽選択ページ21

……ギャル？

ヨシノリ先輩の一言で急に笑みが消えた私だったがそのおかげで伝えないといけなかったことを思い出す。

『そうでした！迎えに来ていただいたところ悪いんですけれども……授業選択がまだでして……』

そう申し訳なさそうに伝えると、先輩達は私のまだ名前以外何も書かれていない用紙を見てああ〜と声を漏らした。

『正直なんでもいいんです。だからこそ余計に何選択すれば……ってなっちゃって……』

私が優柔不断なばかりに先輩達に手間をかけさせてしまった……と罪悪感が湧いてくる。

その時だった。

🐨「変わりに書く訳にも行かないしな〜…」

ジュンギュ先輩がそう呟いた。

するとジフン先輩は目を輝かせてそうだよ！と言って私の前のジョンウの席に座り、ペン借りるねと張り切り始める。

🐶「俺らが決めちゃえば良いんだよ！」

🐯「え？いや、さすがに……」

🐶「あー！そうじゃなくて！！俺らが受けてるのと同じの受けてもらお！！」

ジフン先輩がそう言ったのを聞いてジュンギュ先輩もああー！と感嘆の声を漏らす。

🐨「僕達の選択してる授業だったらルトもジョンウも受けてるもんね！」

そう言うやいなや私の用紙に書き込み始めるジフン先輩。

慣れた手つきで「音楽」の欄に丸をつける。

更にそこから「音楽基礎」「表現実習」「声楽」などの欄に丸をつけた。

🐶「はい！書けた！どう……？これでもいい？」

随分と威勢よく書き始めたのにいざ書き終わってみれば少し弱気になって私の顔色を伺い始める先輩達。

🐨「全然嫌だったら変えてもいいよ！！」

なんだか少し面白い。

『いえㅎㅎㅎありがとうございます』

私がそう告げるとジュンギュ先輩はほっとしたように顔を綻ばせ、息を一つ吐いた。

他の2人も嬉しそうにぱああと表情が明るくなる。

🐯[( *°ω°* )/ﾔｯﾀ-!!]

🐶「じゃあさっさと提出して部室行こー！」

そう言って元気よく立ち上がり用紙を教卓まで持っていく先輩。

少し犬みたいで可愛かった。

(こんなに面白くて優しい先輩と部活が一緒ならハルトもジョンウも楽しくて仕方ないだろうな……)

ちょっとだけ羨ましいな、なんて思いながら誰も居ない教室を後にして、私は先輩と一緒に部室へ向かうのだった。