ホントに韓国？ ページ11
ジョンウがちょっかいをかけに行った2人が振り返る。
🦋「あ、현(ヒョン)」
ハルトがヒョンと呼んだ2人のネクタイのカラーは2年生のものだった。
？「야(ヤー)！ルトヤ！見てたんなら止めろ！！」
？「まってジェヒョガ」
大人しい方の先輩が初めて口を開きもう1人の先輩を宥める。
そしてそのまま私のことをじっと見つめた。
そしてその目線は私のカバンへと注がれていき、しばらくしてから先輩は口を開いて…
？[めっちゃドンキやん……]
まさかの日本語。そしてバリバリの関西弁。
(多分この先輩日本人だ……！！！！)
学校に来て初日で流暢な日本語を喋る人物に2人も出会い、ここがホントに韓国なのか疑ってしまうな、なんて考えていたら
？[うわ！ほんまや！ドンキの펭귄(ペンギン)や！！！！！！]
……まさかのもう1人の先輩も日本語話せた。
そしてやはり関西弁。
しかし最初の先輩とは変わりネイティブでは無い少しカタコトな日本語である。
さしずめ誰かの日本語を聞いて学んだといったところだろうか。
名前も先程ジェヒョガと呼ばれていたので韓国人に変わりないだろう。
〚あ、これ友達に貰ったドンペンで……いいセンスしてますよね〛
まだ日本語を聞くと反射で日本語が出てしまうので普通に話してしまう。
？[やっぱ日本人か……]
どうやら私は日本人だと疑われていた(？)らしい。
困惑していると横でその様子を見ていたハルトが私の肩に腕を乗せて「俺の幼なじみ」とつけ足した。
先輩達はえ、という声を漏らしたあと、日本人の方の先輩が少し伺うように声を潜めながら聞いて来る。
[あの、もしかして…「そういう」…関係？？]
〚あ、違いますね〛
何か別の意図を感じたのでハルトがまたややこしくする前に即座にしっかり否定しておく。
先輩はあ、とだけ声を出して喋らなくなってしまった。
………………。
謎の沈黙が続く。
気まずくなったのか、から笑いでへへっ！と言われたので同じ表情でははっ！と返してみることにした。
すると先輩は空気を勢いよく吹き出し、上がろうとする口角に必死に対抗しながら後ろに立つジョンウの肩に埋まるのだった。
お気に召して(？)くれたようで何よりです。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 180人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たるるんい | 作成日時：2023年11月11日 5時
