BAD END

No.3 ページ3

ナイフが動くとき、最後に叫んだ。
「訳がわからないわ！」
わたしがなにをしたっていうのよ！

後ろには、ナイフを持った男

下階には、キッチンを荒らしているであろう女

その女の
「早く殺れ！」
という
女とは思えない、ヒステリックな声。


死ヌッテナニ？


カラン…

ん？

男が、仮面を取った音…？
「…だよな…」

ナイフを向けられているので、振り向けない。
「な、なに？」
男が何かブツブツ独り言を言っている。

今のうちに何か助かる手はないかな？
ぼんやりしている頭をフル回転させる。
何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か何か……



「よしっ！」
男は言った。

ああ、タイムオーバー、だ。

あれ？

……

何なの？

ナイフを懐にしまって、私を真っ直ぐ見て…


「やっぱ、殺さねぇ！逃げっぞ！」

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