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冨岡義勇×家政婦 1 ページ4

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「「「お誕生日おめでとうございます!!!!!」」」




今日は義勇さんの誕生日。


鱗滝さんと炭治郎と禰豆子も来てくれたから、夕餉は力を入れてたくさん作った。




義勇さんにはもちろん秘密。


みんなで玄関で迎えたけど、義勇さんは相変わらず無表情で、ちょっとおもしろい空気になった。




義勇さんは鮭大根を頬張りしあわせそう。


炭治郎と禰豆子はそんな義勇さんにくっついて絶えず話しかけ、
鱗滝さんは3人を穏やかに見守る。




薪を足しながらそのあったかい空気に笑みをこぼす。


毎日命をかけて戦う義勇さんにとって、少しでも癒しの時間になってたら良いなぁ。




……




楽しい時間はあっという間で、3人を送るという義勇さんを見送り、
言われた通り先にお風呂を済ませ、食器を洗う。



と、音もなく横にいた義勇さん。



義「風呂、温かった。感謝する。」

『いえいえ、お先にすみません。』

義「…知っていたのか。」

『今日のことですか?もちろん。驚きました?』

義「ああ、忘れていたからな。」

『お誕生日、わたしが忘れません。』



命を救ってもらったことを機に、義勇さんの屋敷に住み込みで家政婦をし、もう1年半が経った。


はじめは言葉の少なさに戸惑ったけど、いまは大抵の感情はなんとなく読み取れる。



義勇さんはとても優しくて、いつも他人を優先できる人だ。


これは墓場まで持っていくつもりだけど、そんな義勇さんを密かに慕っている。




義「鮭大根、まだあるか。」

『はい、たくさん煮込んだので。明日の朝餉にも出しますね?』

義「ああ、助かる。今日は一段と美味かった。」

『ありがとうございます…!
気合い入れて作ったからかなぁ、うれしいです!』



義勇さんは基本的に無表情だけど、纏う空気で感情がわかる。


今日はよほど嬉しかったのか、とても柔らかい。


年上だけど、かわいいなぁって思う。



義「…。」

『どうしました?お布団敷いてありますよ?』



ぎゅっ

『!?』



と、急に後ろから腰を抱き寄せられる。


びっくりしすぎてうまく呼吸ができない。

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作者名:ろこも | 作成日時:2020年7月6日 12時

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