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気づくと、日が差していた。


終わったんだ、最終選別。




日輪刀になるという玉鋼を直感で選ぶ。




残ったのはさっきの人と、数人。


あんなにいたのに、みんな…。





もう疲れた、早く帰ろう。


育手の爺様に報告しよう。





ふと視線を感じとると、囚人さんだった。


そうだ、まだお礼を言ってなかったな。




『あの、先程はすみません。
命を助けていただいてありがとうございました。』

「…。」

『…あ、じゃあこれで。また、お会いできるよう、頑張ります。』

「…不死川実弥。」

『え…?』

「俺の名だァ。」

『あっ!お名前!わ、わたしは本宮Aです!』



「…てめェは生き残れたんだ。
鬼のせいなんかで、死ぬんじゃねェぞ。
じゃあな。」

『…!』





…生き残ってしまった。




1年前から、そう思って生きてきた。


けど生き残れたと、言ってくれた。




そんなこの命は、一瞬の感情で無駄にしちゃだめだ。


一体でも多くの鬼を殺し、自分のような思いをする人を1人でも多く減らす。




この命はそのため使うと、誓ったはずだ。






再確認して前を向くと、もうそこには小さくなる背中。


なんだかわからないけど、直感で、一緒にいなきゃ、と思った。





残った力を振り絞って走って追いかけて。


あれ、名字なんだっけ、むずかしかったような。




『さ、実弥さん!!』

「!?」

『ごめんなさい、名字、覚えられなくて。あの、』

「なんだァ?」

『えっと、』

「早くしろォ。」

『…妻子はいますか!?』

「はァ!?」

『あっいや、そういうのじゃなくて、あの、もしよかったら、一緒にいたいというか、』

「…はァ!?!?」

『強いから、とかじゃなくて、なんというか、直感で、あのっあ、あれ、』



そこで意識は途絶えた。

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設定タグ:不死川実弥 , 時透無一郎 , 鬼滅の刃   
作品ジャンル:アニメ
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紅葉(プロフ) - ろこもさん» 愛してます!←コイツは頭が壊れた☆ (2020年7月7日 22時) (レス) id: 777c44a6f7 (このIDを非表示/違反報告)
ろこも(プロフ) - 紅葉さん» 紅葉様!コメントありがとうございます!好きと!シンプルに一番嬉しいです励みになります…! (2020年7月7日 22時) (レス) id: ef1ad6d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
ろこも(プロフ) - 竜胆友さん» 竜胆友様!コメントありがとうございます!面白いと言っていただけて嬉しい限りです!更新頑張ります…! (2020年7月7日 22時) (レス) id: ef1ad6d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 好き← (2020年7月7日 15時) (レス) id: 777c44a6f7 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆友(プロフ) - めちゃ面白です。どんどんろこもさんの世界に引き込まれていきました!続きを楽しみに待っております。 (2020年7月7日 8時) (レス) id: 3d9f00433a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ろこも | 作成日時:2020年7月6日 2時

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