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実弥に会って心が浮ついたけど、今はこの問題の方が重要だ。


不格好に身体を折り畳み、お館様を待つ。




「A、顔を上げて。辛いだろう、楽にして良いよ。」

『すみませんお館様、こんな姿で情けなく思います。』

「そんなことはないよ、身体を張って頑張ってくれたんだね。ところで、相談とはどうしたんだい?
私で良かったら何でも話しておくれ。」




お館様はわたしの生い立ちを知っていた。


合同任務のことは予めカナエさんが伝えていてくれたようだった。




「いままでの君の活躍は素晴らしい。頑張ってくれているのもよく知っているよ。
鬼を倒したい気持ちは変わらないだろうし、これからもできることなら力を借りたいと思っている。」

『恐縮です。私で宜しければ。』

「うん、ありがとう。けれどね、君にはもっと自分を大切にしてほしい。

その鬼に出会ったことで、君のような明るい子が家族を亡くしたあと、相当無理をしていたことに気付いてほしい。」




お館様の言葉が染みる。


気付いたら涙が溢れていた。




そうだ、ずっとノンストップだった。


がむしゃらに鬼を斬っていたら、こんなになってしまっていたんだ。




苦しい気持ちを伝えていく中で、お館様からは意外な返事が返ってきた。




「ねぇA、一度鬼殺隊を、離れたらどうだろう?」

『…え?』



「少し任務から離れて、君の在り方を探してみたらどうだろう。

鬼のいない世界にする方法は、鬼を斬るのはもちろんだけど、それ以外にもたくさんある。

蝶屋敷にいるとわかるだろう、看護師や、隠だって居ないと成り立たない。

君の剣術なら育手も目指せる。」




剣士じゃない道…?


考えたことなかった。


鬼斬りしか、ないと思っていた。




「剣士でないことは恥ずかしいことじゃないんだよ。
君には無理せずに、何より、命を大切にしてほしいんだ。」

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設定タグ:不死川実弥 , 時透無一郎 , 鬼滅の刃   
作品ジャンル:アニメ
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紅葉(プロフ) - ろこもさん» 愛してます!←コイツは頭が壊れた☆ (2020年7月7日 22時) (レス) id: 777c44a6f7 (このIDを非表示/違反報告)
ろこも(プロフ) - 紅葉さん» 紅葉様!コメントありがとうございます!好きと!シンプルに一番嬉しいです励みになります…! (2020年7月7日 22時) (レス) id: ef1ad6d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
ろこも(プロフ) - 竜胆友さん» 竜胆友様!コメントありがとうございます!面白いと言っていただけて嬉しい限りです!更新頑張ります…! (2020年7月7日 22時) (レス) id: ef1ad6d2c7 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 好き← (2020年7月7日 15時) (レス) id: 777c44a6f7 (このIDを非表示/違反報告)
竜胆友(プロフ) - めちゃ面白です。どんどんろこもさんの世界に引き込まれていきました!続きを楽しみに待っております。 (2020年7月7日 8時) (レス) id: 3d9f00433a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ろこも | 作成日時:2020年7月6日 2時

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