腐女子失格？！2【ころん】

52 ページ4

『あ、あれ違うよ！婚約なんかしてないよ！』

なんでそうたくんが突然あんな事を言ったのか分からないけど
そういうのをした記憶はない

私がそう言うと
安心したのかころんくんは私に近づき

そっと抱きしめた

こ「よかっ、たぁ。」

無法地帯の空き教室だから
いつ誰が来てもおかしくない

そうしたらバレてしまうのに

このまま離さないでほしいと思ってしまう私がいる


無意識に抱きしめ返そうと手が動いてしまったけど
後数ミリという所でピタッと動きを止めた

告白の返事もしないで抱きしめ返すなんて最低だよね


ころんくんの事は好き
だけど未だにころんくんとるぅころどっちを取るかで悩んでいる

自分の恋は諦めて、るぅころを応援しようって思ったのに

ころんくんに“好き”と伝えてしまいそうで怖い

この間改めて告白された時だって
イチゴ王子達が現れなかったら自分の気持ちを伝えてしまっていた


こ「...Aちゃんの事抱きしめてると安心する。」

えへへ、なんて優しく微笑むころんくんが可愛くて愛おしいくて


“付き合えない”

そういえば終わるはずなのに口に出すことができないのは
きっと私がころんくんを好きになりすぎてしまったから

そんな自分に呆れながら
ころんくんに声をかけようとしたその時


「...何してんの？」

という声が聞こえてきた


パッところんくんから離れて声の方向に顔を向けると

そこにはそうたくんが立っている


どうすればいいのか分からなくてアタフタしていると
そうたくんはころんくんに近づき
突然胸倉をつかんだ

そ「女遊びしてもいいけど
...Aには手出すなよ。」

一般的に見て身長の低いころんくんを上から軽蔑する目で見るそうたくん

これはいけないと思い止めようとすると


こ「なんで遊びって決めつけんの？

...僕本気だし。」と発すると共にころんくんは胸倉をつかむ手を振り払った



そんな二人の間には見えないはずのバチバチが見えるような気がして＿＿＿





こんな少女漫画みたいな展開を私みたいな腐女子がなっても良いのでしょうか。

53→←51

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す