腐女子失格？！2【ころん】

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そ「A！」

そんな声が聞こえたと同時に何かに包まれる感触
振り向くとそうたくんが微笑んでいた

そ「一緒に帰ろ。」

『今日用事あるからって離してくださーい。』

ここか欧米か？！なんてツッコミたいくらいに抱きしめてくるそうたくん
最近は慣れてきたけれど周りからそういう目で見られるのはやっぱり嫌

だけれど離れようとすればするほど抱きしめる力が強くなるから
諦める事を学んだ今日この頃

『私なんかより友達と帰った方が楽しいよ。』

そ「Aと帰りたい。」

クレープの約束もしたでしょ？、なんて目を輝かせるそうたくん

『分かった。クレープ買ったらすぐ帰るからね？』


少し諦めたように言うと余計に強く抱きしめられた＿＿＿＿＿





そ「Aはさ、ころんって奴が好きなの？」

『...え？』

歩き始めて少しが経った頃
そうたくんが突然聞いてきた


『な、なんで？』

そ「なんとなく。雰囲気、とか？」

Aの事ならなんでも分かるよ？だなんて私のほっぺをつまみながら言われる


『はなふぃへ...』

そ「やーだ、てか衝動物みたいで可愛い。」

私のほっぺをずっとつまんでいる手をどかそうとペチペチしていたら
強制的に手を繋がれてしまった


そ「Aの手って小さいよね。...身長も。」

『それは悪口というものだと思うのですが。』

そ「ふふっ、誉め言葉だよ。」

Aは小さくて可愛いの〜、なんて言いながら頭を優しく撫でてくる

...小さいって言っても平均なのに


少しムカついてそっぽ向くと
ごめん〜、なんて一ミリも謝罪の気持ちがこもっていないような声色が聞こえて


無視して手を離そうとするとギューッと余計に強く繋がれる


その時、なんとなく手を繋いでいる相手がころんくんだったら
なんて考えてしまった


今日、授業中に少しだったけど久しぶりに話せて嬉しくて

だけどそれと同時にもっと話したいって思った


...諦めようって思ったのに





＿＿＿＿数秒後、大好きな人の声が聞こえる事を私はまだ知らない

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