今日が終わっても明日が来て ページ33
あっという間に毎日が過ぎ、気がつけばドイツに戻る前日になっていた。
「もう明日はドイツに帰っちゃうんだ」
祐樹が寂しそうに私を引き寄せる。
『またすぐ会えるよ』
「次会えるのは冬か」
『うん。ドイツで待ってるね』
「楽しかったー。早く冬にならないかな」
『きっとすぐだよ 笑』
「寂しいな。冬が待ち遠しい」
『あっという間だよ』
「そうだね。それ何？」
私がトランクに閉まっている袋を祐樹が見る。
『お茶碗とお椀。麻也たち3人分の』
「そんなにいつもみんな来るの？」
『まだ2回くらいしか来てないけど。麻也以外ホテル暮らしだからね』
「そうなんだ」
『たまにはちゃんとしたご飯食べて欲しいし』
「…ふーん」
『祐樹、嫉妬？笑』
「…うん」
『大丈夫だから 笑』
「…おいで」
祐樹が私の手を掴み、ベッドに押し倒された。
「俺の事忘れない様に、体に刻み込む」
『…うん』
目が合った瞬間、激しく口づけられた。
祐樹が私の体中に赤い印をつける。
二人の体が夜に溶けて行った。
『じゃぁ、行くね』
「うん。色々と気をつけてね」
『わかった。祐樹も頑張って。ドイツから応援してる』
「年が明けたら、すぐ行く。絶対移籍するから」
『うん、待ってる』
「毎日連絡するから」
『うん』
「A、信じてるから。愛してる」
『私も愛してるよ』
目が合った瞬間、強く抱きしめられる。
『祐樹、ここ空港だから。みんなに見られちゃう』
「少しだけこのままでいて」
祐樹が小さく呟いた。
「A、愛してるよ」
祐樹が私を見つめ、キスを落とす。
永い永いキス
唇が離れた瞬間祐樹が笑顔になった。
「よし、充電完了。冬まできっと大丈夫 笑」
『うん 笑。じゃぁ、行くね』
「じゃぁね」
私の姿が見えなくなるまで。祐樹は笑顔で手を振ってくれた。
目が覚めて窓を見ると、再び異国の風景が広がる。
ただいま
心の中で小さく呟いた。
ドイツの空港の独特の匂いに、懐かしささえ感じる。
行きよりも重くなったトランクを転がしながら歩くと、「A」と呼ぶ声が聞こえた。
声の先に見えたのは笑顔で手を振る麻也と、少しだけ安心したような表情の篤人だった。
『二人とも何でいるの？』
「ウッチーが、A疲れてるだろうから車の方が早く帰って来れるじゃんってうるさくて 笑」
『ありがとう 笑』
「約束のもの買って来た？」
『お茶碗でしょ？もちろん 笑』
「サンキュ」
篤人が嬉しそうに私の手からトランクを奪い、前を歩いて行った
朝の太陽は今日も変わらず僕を白々と照らす→←砂時計の中次の日の朝がはじまる
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rockin(プロフ) - ばっさーさん» ばっさーさん、ご心配かけてごめんなさい。諸事情でパスかけてます。今日中には外せると思いますので！ (2012年12月20日 19時) (
レス) id: 2b31870ecd (このIDを非表示/違反報告)
rockin(プロフ) - けめさん» けめさん、このお話のキーホルダーといえば… (2012年12月1日 16時) (レス) id: 13c04e3708 (このIDを非表示/違反報告)
けめ(プロフ) - 咄嗟に外した蒼いキーホルダーって､あの射的の時のキーホルダーなのでしょうか!? 実は､2人共にまだ大事に持ってるって事ですか!? 何だか……｡ (2012年11月30日 23時) (レス) id: f7f419d5c3 (このIDを非表示/違反報告)
rockin(プロフ) - このページでの更新も一杯になってしまったので、あたらしいうた3を作りました。もしよろしければご覧下さい。http://uranai.nosv.org/u.php/novel/rockin6/ (2012年11月30日 22時) (レス) id: 13c04e3708 (このIDを非表示/違反報告)
rockin(プロフ) - りおさん» りおさん、ありがとうございます！凄く素敵な言葉、とても嬉しいです 笑 (2012年11月30日 22時) (レス) id: 13c04e3708 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rockin
| 作成日時：2012年11月13日 21時
