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『たくさん栄養が取れる様に、今夜は鍋にしようかな』
この家に初めて来た一ノ瀬に、張り切るA。
薫「鍋、いいっすね」
A『野菜もたくさん取れるし、冷蔵庫の整理にもなるし、一石二鳥 笑。薫君、好き嫌いはある?』
薫「何でも食えるのが取り柄です 笑」
A『良かった 笑』
俺だって好き嫌いはあまり無いもんね
Aの作る物は全部好きだもんね
という、また大人げない心は、そっと胸にしまった。
・
薫「美味いっ!ドイツに来て食った飯で、一番美味い!」
ガツガツと勢い良く鍋を食べる一ノ瀬を、Aが嬉しそうに眺める。
A『凄い褒め言葉貰っちゃった 笑』
薫「ドイツにある、どこのレストランよりも美味い 笑」
A『ありがとう 笑』
薫「最高の彼女ですね、内田さん」
一ノ瀬と、目が合った。
羨ましいだろう、という自慢と、あまりAと親しくならないでね、という嫉妬が交差しながら、俺は「まぁ、ね」と、答えた。
A『薫君の食べっぷりが、気持ち良い 笑』
一ノ瀬を見て、またまた嬉しそうに笑うA。
薫「メチャクチャ美味くて、箸が止まりません」
くそっ
俺だって負けないぞ
バクバクと食べ続ける一ノ瀬に対抗心を燃やした俺は、本当に腹がはち切れるんじゃないかと思うほど、口に食べ物を運び続けた。
一ノ瀬が帰っても俺は、腹がいっぱいで動けずにいた。
『たくさん食べたね』と笑いながら俺の前を通り過ぎたAの腕を引っ張り、胸に抱き寄せる。
篤「今日は早く寝るよ」
A『お腹いっぱいで動けないんじゃないの?笑』
篤「だから運動して、消費する」
A『…ダメ 笑』
篤「ダメ」
A『…あのね、』
篤「Aに拒否権ナシ」
A『……朝、アレが来ちゃって…』
篤「…そ、っか」
その日の夜。
すっかりその気だった俺は悶々とした気持ちと重たい腹を抱え、少々不貞腐れながらベッドに入った。
俺の隣に寝転んだ華奢な体を、グっと抱き寄せる。
抱き寄せた事でAの胸が俺の体に当たり、また俺は悶々としてしまって
そんな俺の火照った体など知る由もなく、Aが小さな寝息を立て始めた。
月が、眠るAを微かに照らす。
Aが好きで好きで、たまらなく好きで
Aの事が愛おし過ぎて、胸が苦しい
俺と同じ苗字になって欲しい、と
Aの温もりを感じながら、今夜も俺は願う。
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翡翠 - こんばんは♪今日、実在する一ノ瀬薫クンに、ネタとして話しました(笑)梅干しありがとうとか、ヒロインちゃん&うっちーの家にしょっちゅうご飯食べにくるズーズーしさ等、話題になります(笑)ウケてましたよ♪ (2014年12月28日 0時) (レス) id: 90ca347dba (このIDを非表示/違反報告)
にの(プロフ) - 午前中、働いて来た私。今から、読みま〜す。わくわく (2014年12月23日 12時) (レス) id: c2e0a37395 (このIDを非表示/違反報告)
rockin(プロフ) - にのさん» にのさ〜ん!アニマル親子に気合を入れられ、新章立ち上げましたー!どうか気づいて〜 (2014年12月23日 10時) (レス) id: 7413492da2 (このIDを非表示/違反報告)
にの(プロフ) - こんばんみ、にのです。アニマル京子、うけました〜笑。。私も、夕飯にビールです。必死にキリンののどごし生を飲み、樽サーバーを欲しい私。そうよ、ビールだ、鏡月だ、日本酒だ、焼酎だ笑。そして、ラブセレナーデだ〜。 (2014年12月22日 15時) (レス) id: c2e0a37395 (このIDを非表示/違反報告)
rockin(プロフ) - ショコラさん» ショコラさんのお知らせ読みました。唯一読ませて頂いてた小説なので寂しいですが、また再開を心待ちにしていますね。ショコラさん、これからも仲良くしてください〜!新作はいつ公開出来るかな〜。どちらも頑張ります!ウッチーが赤フンに戻るのはいつかな? (2014年12月22日 15時) (レス) id: 7413492da2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:rockin | 作成日時:2014年10月25日 12時