アップルソング

空にはいつもの青空浮かんでる ページ40

…頭、痛い。





カーテンもしていない部屋には、眩しい朝日が差し込んでいて。
楽しかった夜の代償は、ズキズキと痛む頭とカラカラになった喉。




目を開けると目に飛び込んで来たのは、美咲の可愛い寝顔。
重たい頭を上げ反対側を見ると、明日香の色っぽい寝顔があった。









あれ？
どうやって帰って来たんだっけ。
篤人と一緒に泊まらなかったんだ。


貸し切ってもらったレストランでワインをたくさん飲んで、たくさん笑って。
そこから、どうしたっけ。


一生懸命思い出そうとしても、全然思い出せない。









大きな溜め息をついて重たい体を引きずる様にベッドから起き上がると、ソファーで携帯をいじっている篤人の姿があった。







『…おはよう、篤人』
「おはよ」
『…ここって』
「俺らが泊まる予定だったホテル」
『…そうなんだ』
「勝手にそこの二人がついてきて、一緒に泊まるって。しかも、3人で寝るんだーって。ロビーで大騒ぎ」
『…』
「で、どうにか部屋を変えてもらって。何故か新婚初夜を、4人で迎えた。俺だけソファーで寝たけど」
『…ごめん。全然覚えてない』
「だろうね。でもA、スゲー楽しそうだったけどね」
『他のみんなは、帰ったの？』
「何故かみんな、このホテルに泊まってる」
『そうなんだ』
「まず、自分の格好確認しな。多分もうすぐ真司とか来ちゃうと思うけど」




篤人の言葉に自分の格好を確認すると、ペチワンピースしか纏っていなくて。
両隣で眠る美咲と明日香も、同じ様な格好だった。


真司が来ると聞いて一生懸命二人を起こそうとしたが、微動たりともしない。
諦めて二人にきっちり布団を掛け、急いでお風呂場に向かった。









髪の毛を乾かしている時に聞こえて来た「お前ら、なんちゅう格好しとんねん」という、真司の声。



「ちょっと真司。見ないでよ」
「お前らがそんな格好してるのが悪いんやろ」
「真司には、刺激が強いかもね。彼女もずっといないし 笑」
「アホか。美咲と明日香の裸を見ても、興奮なんて全然せんわ」
「ヒドい！永嗣君なんて、私で興奮しっぱなしなんだからね」
「…美咲。余計な事言わないで」
「あ、永嗣君。ゴメン、いたんだ。でも、本当の事でしょ」
「美咲。少し黙ろうか 笑」



明日香と美咲と真司と、それと川島さんの会話を聞いて、洗面所でまた笑った。







今日も楽しい一日が始まる。
内田Aとしての、2日目。



私の左手の薬指に存在するのは、これからも続く幸せ。

僕らはただリアルな愛誓い合うよ→←いつでもこんな風に素敵な

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