納得いかない ページ19
「納得いかない!!」
急に叫び始めたそらちぃに私は顔を歪める。
「何が」
「何でアバンティーズのイケメン枠がAなんだよ!!
普通俺だろ!格好いいだろ俺!!百歩譲っても俺だろ!!!」
YouTubeのコメント欄か、Twitterのリプ欄か
どちらかを見ていたのだろう。そらちぃは私を見て
恨めしそうに「何でお前なんだよ」と呟く。
「そういうとこじゃない?」
私が鼻で笑って言えばそらちぃはぶっすぅ、と頬を
膨らませていかにも不機嫌であることをアピールする。
「……じゃあ、自撮りでも撮って
私よりもかっこよく見えるか聞けば??」
適当に返して読書をしていた手をやめて珈琲を啜れば
そらちぃは「それだ!!」と顔を輝かせて叫ぶ。
そんなそらちぃを無視してまた珈琲を啜れば
カシャッ、とシャッター音が聞こえる。
「この写真と超盛ってる俺の写真で投票とってやる!」
「いや、それズルすぎない?」
そんな私の発言を無視して楽しそうにスマホをさわりだすそらちぃ。
本当に成人してるっけコイツ……。
なんて考えながら私はそんなそらちぃの様子を見ていた。
すると、数分後に読書をしているとそらちぃが
さめざめと両手で顔を覆い悲しんでいた。
「どうしたの」
「何でなんだよぅ、おかしいだろ!!」
そう言ったそらちぃがスマホを投げ捨てる。
そんなそらちぃのスマホを拾って画面を見る。
「……あー、ドンマイ」
そらちぃのスマホはTwitterの画面で
先程そらちぃがしたらしき私の写真とそらちぃの
自撮りのツイートが開かれていた。
リプ欄には
『霧島イケメン』
『珈琲が似合う女第一位』
『女が付き合いたい女第一位』
『ひげちぃ、そらはえてないよ!!??!?!』
なんてリプで埋まっている。
「でもほら、ちゃんとそらちぃの方がイケメンって
言ってる子もいるじゃん、それも半数も」
リプを確認しながら言えばそらちぃは顔を覆ったまま叫ぶ。
「ヤダ!!一番が良い!!!!霧島に負けたくない!!!!」
……子供か。
私はそらちぃを無視してまた読書を再開した。
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てん(プロフ) - 面白かったです！もっと評価されて良いくらい！続き楽しみです！ (2020年1月2日 23時) (
レス) id: 09173bd832 (このIDを非表示/違反報告)
すず - 続きないんですか？ (2019年12月18日 9時) (レス) id: 5893e9c41f (このIDを非表示/違反報告)
りお - 面白かったです！ 続き気になります！ 頑張ってください！ (2019年11月16日 15時) (レス) id: b0a4c100df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朝凪 | 作成日時：2019年8月23日 22時
