修理 ページ35
その夜、約束通りヨンジュンさんはうちに来てくれた
「A、大丈夫ですか？」
ヨンジュンさんにそう尋ねると、軽く微笑んだ後に
「何も問題はないんですが、念のために研究所に持ち帰って防水加工をしてきたいと思います」
「防水加工？」
「はい。
ジェジュンさんが彼女の手入れを行いやすいように、ちゃんとメンテナンスをしてきますので」
「…ぁ、そうですか」
「それでは、失礼します」
ﾊﾞﾀﾝｯ
ヨンジュンさんはAと充電器を持って帰っていった
久し振りに1人の部屋
彼女がいないだけで、こんなにもこの部屋は広かったのかと感じる程
もうAが部屋にいることが、俺の中で当たり前になってきていることに
なんだか不思議な感覚を覚えた
静かな部屋に流れる、ゆったりした洋楽に
間接照明
いつもより独りの夜は長く
孤独を感じた
ベッドに入っても独り
手を広げてもシーツしかなく
いつもの感触も、眠る横顔も
そこには何もなかった
二日後
夕方、ヨンジュンさんから俺のiPhoneにメッセージが入っていた
それは、Aが治ったことと
今夜行っても大丈夫かどうかの確認のメッセージだった
仕事が終わったタイミングでヨンジュンさんに電話を入れると
すぐに電話に出たヨンジュンさんに言った
「ジェジュンです」
『こんばんは』
「メッセージ聞きました。
今夜お待ちしています」
『では、○時頃に伺います』
「宜しくお願いします」
・
ピンポン…
約束の時間を少し過ぎた頃、ヨンジュンさんとAは部屋にやって来た
「度々ありがとうございます。ヨンジュンさん」
「きちんとメンテナンスをしてきましたので」
リビングのソファに三人で座り
ヨンジュンさんからAのメンテナンス箇所と指の傷の説明を受けた
「彼女をいつもより念入りにメンテナンスしました。
日本語が出来る人間を研究室に呼んで、彼女本人にもいくつか質問をして、気になるところを調節もしました」
「そうなんですか」
「はい。
体の方は何も問題ありません。
ですが」
「なにか…ありましたか？」
ヨンジュンさんの話から、少しの不安を持った俺は
恐る恐るヨンジュンさんが何を言うのかを待った
「本当に驚きました。
彼女は驚くほどのものを記憶しています。
日常の掃除や料理、韓国語や
人間のような感情も」
「感情、ですか？」
「はい」
その言葉に、隣のAを見れば
そっと、俺を見て微笑んだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 328人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「東方神起」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
裕(プロフ) - alexisさん» そんなに猿好きだったかぁ〜？？みたいな( ´艸｀) (2017年11月7日 0時) (
レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
alexis(プロフ) - 裕さん» 今度は猿山でしたね…( ´艸｀) ひと月、同じ服は〜〜〜〜さすがに埃っぽくなっちゃいますね^_^; 無事に帰って来たジェジュン…ロボットの彼女も無事に過ごしてたかな… (2017年11月6日 19時) (レス) id: c45450e957 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - みきさん» あっという間の1ｹ月( ´艸｀) (2017年11月6日 16時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
みき(プロフ) - 裕さん更新ありがとうございます(*^^*) 1ヶ月…お留守番の私はどうなるんだろう… お出かけ前のハグとキスがとっても切ないけど、幸せで何とも言えない感情でいっぱいですT^T (2017年11月6日 14時) (レス) id: 3edccd7041 (このIDを非表示/違反報告)
裕(プロフ) - rindaさん» じゃあ、頑張って更新しますね♪(*´ω`*) (2017年11月6日 12時) (レス) id: 277fbb4572 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：裕
| 作者ホームページ：http://id29.fm-p.jp/279/jjhh/
作成日時：2016年7月9日 9時
