フラフラしている人（JM Side） ページ6
暖かな春の日差しが差し込むリビング。
ホプ兄さんとテヒョンのいない宿舎はなんだかいつもより静かで、
気が付いたら僕はソファでうたた寝をしていた。
シュガ兄さんとナムジュン兄さんのいる部屋からは、かすかに音楽が聴こえてくる。
作曲中かな。
「ヒョンー、コンビニ行こうよ―」
ジョングクが寝ている僕の肩をゆさゆさと動かす。
「…うーん、もうちょっと寝たい…」
「えーーーー、行きたい行きたいーーーー」
普段はクールに僕のこともあしらうくせに、こういうときは末っ子全開になる。
策士なんだよなぁ。
もう騙されないぞ…
「じゃぁ一人でいこーっと」
寝たふりをしたままの僕を見て諦めたのか、ジョングクはすっと立ち上がり、リビングを出ていった。
････
「ジョングクまって、僕も行くから」
あぁ、僕ってやっぱり甘いなぁ…
この末っ子はコンビニで何をそんなに買いたかったのかと不思議だったけれど、
いざ着くと、特に何を買うでもなく店内をフラフラするだけだった。
「ジョングク、何にも買わないの？」
「うーん、買わない」
多分、どこでもいいから外に出たかったんだろうな。
僕たちにとって、宿舎の近くにあるくたびれたこのコンビニは、自由に動き回れる数少ない外の世界。
今日のレッスンは午後からなので、まだまだ時間はある。
僕は末っ子の気が済むまで「コンビニふらふら」に付き合ってあげた。
滞在時間は、結局30分くらい。
さすがに何も買わないわけにいかないので、僕たちはスポーツドリンクを7人分買ってコンビニを出た。
宿舎マンションの1階ロータリーに着くと、
なにやら大きな荷物を抱えた女性が、フラフラしながら僕たちの前を歩いているのが目に入った。
大きな箱をバランス悪く2つ重ねて抱えているのだが、前が見えていないのか、その足は右へ左へとよろよろしている。
「･･･あの人、落としそう」
ジョングクも女性を見て同じことを思っていたようだ。
うーん、確かに。
なんだか危ない。
僕はジョングクにコンビニの袋を渡し、速足でその女性のところに向かった。
「大丈夫ですか？手伝います―――――…よ」
話しかけている途中で気が付いた。
険しい顔で荷物を運んでいたのは、隣に住んでいるAさんだった。
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ちかこ(プロフ) - さやか様 嬉しいお言葉をありがとうございます。この1週間ほど仕事がバタついており更新できず申し訳ありません。待っていただける方がいると書く励みになります。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。ちかこ (2016年2月27日 10時) (
レス) id: b539f91093 (このIDを非表示/違反報告)
さやか(プロフ) - テテペンじゃないのですが、これ以上好きな作品には出会えないのではと思うほど大好きな作品です。本当に言葉選びや間合いや描写がお上手で、ちかこさんのお人柄まで伺えるようです。いつも素敵なお話をありがとうございます。これからも楽しみにしております！ (2016年2月24日 3時) (レス) id: b27862b75c (このIDを非表示/違反報告)
ちかこ(プロフ) - みぃ様 ありがとうございます。段々他のメンバーの絡みも多くなってきて、私も楽しいです！ジン兄さん、小説の中でも残念キャラでごめんなさい…愛すべき残念イケメン！ (2016年2月13日 0時) (レス) id: b539f91093 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 毎回更新楽しみにしてます！中学生テンションのグクに絡まれるテテが面白かったです そして1人何も知らないジンさん…他のメンバーがどんどんで出来て嬉しいです (2016年2月4日 15時) (レス) id: 0f6ae1e55a (このIDを非表示/違反報告)
Robotaxxxx(プロフ) - みぃ様 ありがとうございます！段々と他のメンバーも絡んできそうな雰囲気です…！ (2016年1月31日 0時) (レス) id: 1d1db99c36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちかこ | 作成日時：2016年1月28日 14時
