ゴローさんとは違うところ ページ36
「ゴローさんだけずるい」
そんなことを考えながらゴローさんの喉と頭を撫でていると、テヒョンがこう言いながら私の近くに寄ってきた。
「僕も僕も」
頭をグイッと寄せてくる。
「…撫でてってこと？」
テヒョンがにこっとしながら首を数回縦に振る。
「えー！にゃんへー(なんでー)！？」
私は撫でる代わりに、ぎゅーっと彼の頬を引っ張った。
「また、今度ね」
そう言ってふてくされている表情も妙に可愛い。
急に恥ずかしくなって照れてしまったことは、内緒。
ドキドキさせられると言う点だけは、ゴローさんと違うかな。
「あ、そうだ。クイズ番組ってまたペア組むの？」
帰り際、靴を履くテヒョンに少しだけ気になっていたことを聞く。
「ん？あぁ、そう。またリンちゃんみたい」
テヒョンがケロリとその名前を出す。
うーん
「そっか。頑張ってね」
ぶんぶんと手を振りながら彼が部屋を出ていったあと、私はシェンメイとの会話を思い出した。
「そうだ、これ知ってる？」
昨日の夕ご飯、シェンメイが見せてきたスマホの画面に映っていたのは、『Ｖ、新人アイドルと熱愛？』の文字。
「一緒に共演しただけでこれだよ。大変だよね。有名税ってやつだと思う」
シェンメイが呆れたように言う。
もちろん彼女は、私とテヒョンの事は知らない。
私はと言うと、別に自信があるわけではないのだが、
思ったより驚いていないと言うか、これまでのテヒョンの態度からするに事実無根だと分かっているからこそ、そこまで不安は感じなかった。
でも、
「まぁ、でも女の子のほうは明らかにＶのこと好きそうだったなぁ」
と言うシェンメイの一言が引っかかっていた。
またペアで共演するのかぁ。
彼は気まぐれな人間だけれど、誰よりも人想いで、誰かを傷つけることも傷つけられることも嫌う。
誰かを傷つけることで、テヒョンが傷つかないといいな。
私は少しだけ不安に思った。
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ちかこ(プロフ) - さやか様 嬉しいお言葉をありがとうございます。この1週間ほど仕事がバタついており更新できず申し訳ありません。待っていただける方がいると書く励みになります。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。ちかこ (2016年2月27日 10時) (
レス) id: b539f91093 (このIDを非表示/違反報告)
さやか(プロフ) - テテペンじゃないのですが、これ以上好きな作品には出会えないのではと思うほど大好きな作品です。本当に言葉選びや間合いや描写がお上手で、ちかこさんのお人柄まで伺えるようです。いつも素敵なお話をありがとうございます。これからも楽しみにしております！ (2016年2月24日 3時) (レス) id: b27862b75c (このIDを非表示/違反報告)
ちかこ(プロフ) - みぃ様 ありがとうございます。段々他のメンバーの絡みも多くなってきて、私も楽しいです！ジン兄さん、小説の中でも残念キャラでごめんなさい…愛すべき残念イケメン！ (2016年2月13日 0時) (レス) id: b539f91093 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 毎回更新楽しみにしてます！中学生テンションのグクに絡まれるテテが面白かったです そして1人何も知らないジンさん…他のメンバーがどんどんで出来て嬉しいです (2016年2月4日 15時) (レス) id: 0f6ae1e55a (このIDを非表示/違反報告)
Robotaxxxx(プロフ) - みぃ様 ありがとうございます！段々と他のメンバーも絡んできそうな雰囲気です…！ (2016年1月31日 0時) (レス) id: 1d1db99c36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちかこ | 作成日時：2016年1月28日 14時
