僕の特技（JM Side） ページ24
「テ、テヒョンさん」
歌番組が終わって僕たちが控室に向かう途中、女性アイドルグループの女の子がテヒョンに話しかけてきた。
と言うより、テヒョンが通るのを待ち伏せしていたのだと思う。
この間、テヒョンと一緒に番組にでていた女の子だった。
名前は確か「リン」さん。
「あ、リンちゃん。お疲れさま〜」
テヒョンがいつものトーンで明るく返す。
彼女がもの凄く嬉しそうな顔をしていたのは、多分テヒョンに名前で呼ばれたからだと思う。
「き、昨日のあれ、なんか、ひ、酷かったですね」
彼女がステージ衣装のままで、顔を赤らめながら手をバタバタさせる。
あぁ、昨日放送になったバラエティ番組のことか。
テヒョンは隣の部屋でAさんと一緒に見ていたみたいだけど、僕も宿舎でホプ兄さんらと一緒に見ていた。
ところどころで、テヒョンとリンさんがまるでカップルかのように編集されていたので、お互いのファンはかなりヤキモキしたと思う。
リンさんのボディタッチも結構露骨だったので、一緒に見ていたAさんもかなり微妙な心境だったんじゃないかな。
でも昨日帰ってきたときのテヒョンの様子を見ると、本人は････
「え？なんのこと？」
テヒョンは僕が想定した通りの回答をリンさんに返した。
彼女は、「えっ」と一瞬驚いたような顔を見せ、
「ほら、えーっと。なんか、変な編集されてましたよね。番組････」
とぼそぼそと言う。
「あー！確かにね！
僕の早押しクイズのシーンをカットするなんておかしいよね！！？」
一瞬の間があった後、
リンさんは「そ、そうですね‥‥」と小さな声で返し下を向いた。
初めてあの番組を見た人は、「あ、あの二人いい雰囲気だな」と思うだろうし、多分テヒョンのことを意識しているリンさんもドキドキしながら見ていたんだと思う。
でも、テヒョンの中では全くあり得ないと分かっているから、無意識にそんな見方をしなかたんだろうな。
Aさんと一緒に観ていたのなら、尚更だ。
あからさまに肩を落として控え室に帰っていく彼女。
この子、テヒョンのこと結構本気で好きっぽいなぁ
当たっていたら、今度から僕の特技の中に人間観察と人の心理を読むこと、を加えておこう。
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ちかこ(プロフ) - さやか様 嬉しいお言葉をありがとうございます。この1週間ほど仕事がバタついており更新できず申し訳ありません。待っていただける方がいると書く励みになります。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。ちかこ (2016年2月27日 10時) (
レス) id: b539f91093 (このIDを非表示/違反報告)
さやか(プロフ) - テテペンじゃないのですが、これ以上好きな作品には出会えないのではと思うほど大好きな作品です。本当に言葉選びや間合いや描写がお上手で、ちかこさんのお人柄まで伺えるようです。いつも素敵なお話をありがとうございます。これからも楽しみにしております！ (2016年2月24日 3時) (レス) id: b27862b75c (このIDを非表示/違反報告)
ちかこ(プロフ) - みぃ様 ありがとうございます。段々他のメンバーの絡みも多くなってきて、私も楽しいです！ジン兄さん、小説の中でも残念キャラでごめんなさい…愛すべき残念イケメン！ (2016年2月13日 0時) (レス) id: b539f91093 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 毎回更新楽しみにしてます！中学生テンションのグクに絡まれるテテが面白かったです そして1人何も知らないジンさん…他のメンバーがどんどんで出来て嬉しいです (2016年2月4日 15時) (レス) id: 0f6ae1e55a (このIDを非表示/違反報告)
Robotaxxxx(プロフ) - みぃ様 ありがとうございます！段々と他のメンバーも絡んできそうな雰囲気です…！ (2016年1月31日 0時) (レス) id: 1d1db99c36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちかこ | 作成日時：2016年1月28日 14時
