クリスマスはもうすぐ ページ12
「A、年末は帰ってくるの?」
母の声を聞くのはずいぶんと久しぶりな気がした。
実際はソウルに行くちょっと前に会ったので4か月ぶりなのだが、それだけこの間が濃かったと言うことだろう。
私は毎年、実家の京都に帰ることが恒例になっている。
「学校は25日までだから、多分帰るよ」
壁のカレンダーに目を向ける。
やばい、もう22日だ。そろそろ飛行機を予約しなければ。
世の中はすっかりクリスマス一色だ。
語学学校では明後日イブの夕方にパーティーをするという。
色々な国、宗教の人が集まっているのでもちろん強制参加ではないが、せっかくなので私は参加する予定だ。
電話を切ると、クローゼットに向かい淡いブルーのドレスを取り出した。
クリスマスパーティーの参加者はドレスコードが設定されており、皆正装で参加する。
日本にいた時、友人の結婚式で数回着たドレス。
韓国で何があってもいいようにと、一応日本から持ってきた。
ピコンッ
スマホがカカオトークの通知を知らせる。
差出人の名前は「テヒョン」
『家にいたら、今からいってもいい?』
初めてキスをしたあの日以来、
テヒョンは、たまに早く宿舎に戻ってきた日は、私の部屋に来るようになった。
と言っても、忙しい毎日を過ごしているので1週間に2度あるかないかだ。
特に何をするわけでもないが、ゴローさんと遊んだり最近の仕事について話したりして、二人ともまったりと時間を過ごす。
『いいよ』
そう返信してから1分もしないうちに玄関のインターフォンが鳴った。
「早いね」
「うん、宿舎の玄関でAさんからの返信をスタンばってた!あー、ゴローさん、よしよし」
いつもの天真爛漫な笑顔で笑いながら、玄関まで私と一緒に出迎えに来たゴローさんを撫でる。
なんだかすっかり、見慣れた光景になった気がする。
「あれ?あのドレスなに?」
ソファに座ったテヒョンが、クローゼットの取っ手にかかったドレスを指さす。
「あぁ、今度クリスマスパーティーがあるの。そのときに着るドレス」
テヒョンがまじまじとドレスを見る。
珍しいのかな?いや、いつも番組で女優とかアイドルが着ているのを見ているはずだ。
「…クリスマスパーティーって何日にやるの?」
「24日のイブ」
「ふ―――――――――――ん」
・・・・なんだかちょっとご機嫌斜め?
テヒョンがへそを曲げるタイミングが、私はまだ掴めない・・
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ちかこ(プロフ) - ハル様 ありがとうございます!続編、始まりましたので引き続きよろしくお願いします。デレデレテテ、いいですね〜! (2016年1月30日 19時) (レス) id: b539f91093 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 第2部楽しみにしています!!ヌナにデレデレのテテが見たいです!!楽しみです! (2016年1月23日 2時) (レス) id: a3a9522359 (このIDを非表示/違反報告)
ちかこ(プロフ) - みぃ様 ありがとうございます。この1週間ほど仕事がバタついており全く更新できず申し訳ありませんでした。。劇的な展開も少ないゆる〜りとした話で続きますが、どうぞよろしくお願いいたします。やはりテヒョン続編ですかね〜! (2016年1月22日 21時) (レス) id: b539f91093 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 更新楽しみにしていました 二人ともすごく可愛くて、これからのSpringもsummerも可愛い二人を楽しみにししています (2016年1月22日 21時) (レス) id: 0f6ae1e55a (このIDを非表示/違反報告)
Robotaxxxx(プロフ) - きむて様 他の方に比べると遅くて本当に恐縮です…大量更新、頑張ります! (2016年1月4日 15時) (レス) id: 1d1db99c36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちかこ | 作成日時:2015年11月23日 16時