彼女のサプライズ（V Side） ページ28
「え！停電！？？」
僕の大きな声に驚き、ゴローさんが飛び上がる。
と同時に、Aさんが蝋燭が灯された小さな何かを手にしてキッチンから出てきた。
「テヒョン、誕生日おめでとう」
暗闇の中で、蝋燭に照らされた彼女が僕の好きな柔らかい笑顔で言う。
一瞬何が起こっているのか全く分からず、僕はしばし固まっていた。
彼女が手にしているのが、小さな小さなケーキだと気づき、僕はハッとなって腕時計を見る。
デジタル時計が照らし出した数字は、
「12月30日、0時0分」
僕が21歳の誕生日を迎えた瞬間だった。
「きっと夜甘いもの食べるのは遠慮しているだろうから、すごく小さいケーキにした。食べるのは明日でもいいよ。
て、テヒョン、聞いてる？」
思いがけない彼女からのサプライズに僕は完全に硬直していた。
「…う、うん。驚いちゃって…」
彼女がハハと笑う。
「早く蝋燭消して」
ぐっとケーキが僕のほうに差し出された。
嬉しくてうれしくて、なんだか色々こみあげてくるのをおさえてふっと蝋燭の日を消した。
「おめでと！」
Aさんは電気をつけてパチパチと手を叩く。
「本当は渡すだけにしようと思ったんだけど、ちょうど0時のタイミングで会えたから！
カメラマンさんには申し訳ないけど、機材壊れてよかったかも」
いたずらっぽい笑顔を浮かべるAさん。
「…持って帰る？」
いまだ硬直状態だった僕の顔を覗きこみ、彼女が聞いてくる。僕ははっと我に返った。
「い、いや！！食べる!全然大丈夫！！食べる！ありがとう！Aさん、ありがとう！！」
多分10回以上「ありがとう」を言った気がする。
だって本当に嬉しかったから。
そして、同じくらい嬉しそうな顔をするAさんの顔をみて、僕はまた嬉しくなるんだ。
21歳のキム・テヒョン、初日からすごくいいことだらけです。
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ちかこ(プロフ) - ハル様 ありがとうございます！続編、始まりましたので引き続きよろしくお願いします。デレデレテテ、いいですね〜！ (2016年1月30日 19時) (
レス) id: b539f91093 (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - 第２部楽しみにしています！！ヌナにデレデレのテテが見たいです！！楽しみです！ (2016年1月23日 2時) (レス) id: a3a9522359 (このIDを非表示/違反報告)
ちかこ(プロフ) - みぃ様 ありがとうございます。この1週間ほど仕事がバタついており全く更新できず申し訳ありませんでした。。劇的な展開も少ないゆる〜りとした話で続きますが、どうぞよろしくお願いいたします。やはりテヒョン続編ですかね〜！ (2016年1月22日 21時) (レス) id: b539f91093 (このIDを非表示/違反報告)
みぃ(プロフ) - 更新楽しみにしていました 二人ともすごく可愛くて、これからのSpringもsummerも可愛い二人を楽しみにししています (2016年1月22日 21時) (レス) id: 0f6ae1e55a (このIDを非表示/違反報告)
Robotaxxxx(プロフ) - きむて様 他の方に比べると遅くて本当に恐縮です…大量更新、頑張ります！ (2016年1月4日 15時) (レス) id: 1d1db99c36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちかこ | 作成日時：2015年11月23日 16時
