15話 ページ16
小狐丸side
小狐丸「三日月殿が心配ですか?」
貴方「え?」
小狐丸「さっきからずっと心配そうな顔をしていますよ」
私の髪を触りながらどこか不安そうな顔をしているA
貴方「…心配です。あんな顔をされたら…」
小狐丸「……」
貴方「あの…間違ってたらすみません。三日月さんや小狐丸さんのその傷って“ぬし様”って人のせいですか…?」
この子は感が鋭いのか…?
小狐丸「どうでしょうね…あなたが心配するようなことではないですよ」
そういうと、不満そうな顔をするものだから頭を撫でてやると少し照れていた
貴方「小狐丸さん。何かあったら言ってくださいね。私人間ができることなんて限られてますけど、助けてほしいときは“助けて”って言ってください。思いは言葉にしないとわからないですから」
小狐丸「…!!」
“助けて”か…
その言葉が言えたらどんなにいいか…
今すぐにでも助けてほしい
だが、“助けて”と言ったらこの子は本当に助けてくれるのか…?
この地獄という日々から─────
小狐丸「…なら、明日も明後日も会いに来てくれますか?」
ふと口からこぼれたのは少しの我が儘
貴方「!…勿論ですよ。明日も明後日もその次の日も小狐丸さん達に会いに行きます」
小狐丸「…!!…ありがとうございます」
今はその言葉だけで十分
明日も明後日もまたこの子に会えると思うと少しは頑張れる気がする
・
・
・
あの子が帰るのを見送り、自分も本丸へと帰る
一歩足を踏み入れると濁った霊力が染み渡る
ああ…あの子に会いたい
あの澄んだ綺麗な霊力にずっと触れていたい
そう思いながら三条部屋へ向かう
「三日月といい、小狐丸といい、最近どこに行ってるのさ」
後ろから声をかけられ振り返ると、すべてを諦めたような目をした赤が似合う彼がいた
小狐丸「加州清光…」
相棒である大和守安定を折られ、ぬし様にも愛されなくなった彼はかなりの傷だった
清光「で、どこ行ってるの?」
小狐丸「気になりますか?」
清光「そりゃね。三日月も小狐丸もよく出かけるようになってからどこか嬉しそうだからね」
小狐丸「…では、明日あなたも一緒に来るといいですよ」
清光「…わかった」
“行く前に呼んでよね”と言葉を残し、自室へと帰って行った
その日、三日月殿が三条部屋へ帰ってくることはなかった────
小狐丸side end
1357人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜桜(プロフ) - コメント失礼します!刀剣男士との依存し合う関係堪らないです!最近たまにしか開いてなかったのに続きが出てないかちょくちょく見に来るようになってしまうほど、更新楽しみに待っているので頑張ってください! (2018年4月15日 23時) (レス) id: 6005dafda8 (このIDを非表示/違反報告)
ちょんちょん(プロフ) - なんならもう神格化してずっと一緒にいてくれー!!っと思ってしまうほどです!今後の更新楽しみにしています! (2018年4月15日 21時) (レス) id: da544692be (このIDを非表示/違反報告)
ちょんちょん(プロフ) - 更新楽しみにしていました!!!んんん!三日月さん!ひええ!コナンくんこと新一くんは夢主のことをどう思っているのか、未だに幼馴染としか見れなくてただ単に心配なのか…とても続きが楽しみです!夢主が本丸の刀剣男士達と依存し合う関係なのも最高です!!! (2018年4月15日 21時) (レス) id: da544692be (このIDを非表示/違反報告)
あか。(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いています!続きがとても楽しみです!更新頑張ってください。 (2018年4月15日 17時) (レス) id: a2f96f7463 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 更新楽しみにしてます!赤井さん、別に夢主ちゃんは正体を明かせとは言ってないから言わなくてもよかったのでは?と思ってしまった… (2018年4月15日 17時) (レス) id: 0174c0cfa9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ハクしろ | 作成日時:2018年4月2日 1時