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「そんなん今更大丈夫やって。それに俺も連絡無視してごめん。あんときはちょっとだけパニクってしもてな.......。本当に!もう4年も前やで?俺も大人になってガキの対応だったって反省してる。」
「それでも!神ちゃん傷付k、「もうこの話は終わりにしよう?大丈夫、俺らは友達!な?よぉ一緒におったやん!今年の祭りも、これからも改めて仲良くしようや!」
「...うん。わかった。 友達 としてよろしゅう」
公民館で最初に会ったときは普通に接してくれていたけど、やっぱりシゲも思うところがあったのだろう。しかし、これで4年前のシゲとのことは精算されたはず。
心に残るモヤモヤには気づかないふり。
そこから俺ら二人は家への道が分かれる信号まで、高校時代の話で盛り上がった。
あの食堂のおばちゃんがお気に入りだったとか、あの教頭先生、校長先生になったらしい、とか。シゲが絶えず話題を提供してくれたから、ありがたく話の波に乗っていた。
「ふぅ〜〜〜〜〜〜」
実家に帰ってきて、久しぶりのオカンと、兄妹たちと軽く会話を交えて自室に行く。久しぶり、俺のベッド。
思ったより疲れていて自分でも驚く。
そして何より自分自身に驚いたこと。それは、笑顔の素敵さと無邪気さが変わっていなかったこと。シゲが4年前よりずっと魅力的な男性になっていたこと。シゲの”友達”と放った言葉が心に引っかかっていること。
思っていたよりもシゲのことを好きなのだということ。
「あかんなぁ」
4年も経っているのに想い続けているなんて俺も大概一途だ。
さすがに祭りが終わるまでにどうするかケリをつけたいところである。
これからどんなことが俺を待っているのか。そんなことに思いを馳せながら眠りについた。
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作者名:ろばたけ | 作成日時:2023年11月10日 2時