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「 それでは各パートナーと実験を開始してください 」
その声で、ぞろぞろとみんなが動き出した。
私と紫耀くんはとなりだから必然的にペアになる。
『 っと、これが… 』
私が実験の結果をノートに記録する係りになり、紫耀くんと協力し合いながら進めていたときだった。
__ パリンッ!!
クラス中が、一瞬にしてその音がした方に視線を向ける。
「 わっ!落としちゃった… 」
フラスコを落としてしまったのは、ちょうど私たちの後ろの席の子たちだった。
幸い、中に薬品などは入っていなかった。
しかし、床一面にガラスが飛び散った跡が。
拾わなきゃ危ないと思い、しゃがんで欠片を拾い集めようとする。
永瀬「 おい!危ないやろ!!!! 」
理科室中に響いた廉くんの声。
彼のこんな声、はじめて聞いた。
それでも彼は、周りを気にする様子もなく私の方に向かって歩いてくる。
永瀬「 なに素手で触ろうとしてるん!?手、切れるやろッ!! 」
『 えっ…あ、ごめんなさい、 』
永瀬「 別に謝んなくてええねん、それより怪我してないん? 」
そういって、私の手を自分の方に持っていった廉くん。
『 …っ、! 』
廉くんと手が触れたのは、これが初めてだと思う。彼はそんなこと意識してないだろうけど。
平野「 はーいそこまでー! 」
平野「 第一、Aちゃんのペアは平野ですからね?廉は来なくてもエエんですよ? 」
永瀬「 あ゙?自分の彼女のこと心配してなにが悪いん? 」
『 ねえ、二人とも落ち着いて… 』
平野「 それならなんでAちゃんに冷たく接するんです? 」
あいにく、先生は職員室にいってしまいもうこの二人を止めることは誰にもできないであろう。
周りからは、キャーとかすっごい言われてるから恥ずかしくて。
『 二人とも!!私は大丈夫だから!だからそういう事話すんなら後にして! 』
そういうと、冷静さを取り戻した二人。
平野「 まあ、今日んところはええことにしときます 」
永瀬「 …勝手に言っとけや、 」
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aimi(プロフ) - 初めまして。すごく面白かったです‼️これからも頑張ってください!応援してます❗️ (2021年10月31日 19時) (レス) @page49 id: 7523aceb2d (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - お話読みたいのでパスワード教えてほしいです!! (2021年7月27日 23時) (レス) id: 0c341d472b (このIDを非表示/違反報告)
さくらん(プロフ) - パスワードのヒントを教えて下さい! (2019年11月15日 20時) (レス) id: a7aa3d16ee (このIDを非表示/違反報告)
niconico0807(プロフ) - お話とても楽しく読ませていただいてます。続きが気になるのですが、パスワードを教えていただけませんか? (2019年11月2日 20時) (レス) id: d8c3065569 (このIDを非表示/違反報告)
さわまる(プロフ) - とても楽しく読ませていただいております!続きがとても気になるのでパスワード教えていただけると幸いです(^^) (2019年10月31日 22時) (レス) id: e116b8cde1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:こはく | 作成日時:2019年4月25日 22時