世話の焼ける…(霧野side) ページ15
あ)｢疲れた〜｣
“歩くの…”俺達の少し前をAは歩きながら呟いた。
周りの暗闇の中月明かりに照らされたAの黒髪が艶やかに風でたなびいていた。
あのあと、部活も何事もなく終わり、今はAと神童、そして俺で一緒に帰っている。
まぁ、天馬と西園辺りが“合宿、合宿”と連呼しながら練習していたが…。
蘭丸)｢仕方ないだろ、それは…｣
呆れて俺は目の前にいるAの後ろ姿を見る。
確かに疲れているのか若干けだるそうではある。
家まで今歩いた距離のあと二倍あるのに。
あ)｢わかってるけどさぁ〜｣
神童)｢…あともう少しで俺の家だから、少し休んでいくか？｣
優しい俺の親友の提案を
あ)｢遅くなるからいい…｣
Aはあっさりと却下する。
蘭丸)｢…なら、我慢しろよ｣
俺達にどうしろというんだよ…。
俺が内心呆れていると
神童)｢…俺、家ここだから｣
いつの間にか神童の家に着いていた。
蘭丸)｢…いや、知ってるから｣
神童)｢それも、そうだな｣
神童はたまに人とずれてるんだよな、こういうとこ。
律儀すぎる。
神童)｢…まぁ、頑張れ｣
“じゃあ、また明日”そういって神童はまるでお城のような家に入っていった。
さっきの“頑張れ”は俺に向けてだろうな。
そんなことを考えていると
あ)｢…蘭丸〜、あとどれくらいで着くかなぁ｣
途方にくれたような顔をしたAが立っていた。
蘭丸)｢…全く｣
俺はそうつぶやいてAに近づいて
あ)｢ふぇ？｣
Aが抱えている鞄をAから奪う。
蘭丸)｢ほら、帰るぞ？｣
呆気にとられてる風のAにそう声をかけて俺は歩きだした。
あ)｢ちょっと、待ってよ〜｣
一拍遅れてAのそんな言葉が聞こえて俺は少し歩調を速めた。
…―全く
…――世話の焼ける
…―――でも
…――――そういうところ
あ)｢こら、蘭丸！わざと早く歩いてるでしょ！｣
蘭丸)｢あれ？ばれた？｣
…―俺は好きなんだけどさ
蘭丸)｢ほら、来いよ？｣
俺は立ち止まってAを振り返った。
あ)｢最初から、そうしてくれればいいのに〜｣
そういって小走りに俺のほうに駆けてくるAを見て
蘭丸)｢…フッ｣
俺は口元を緩めた。
…―つい、からかいたくなるんだよ
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うちわ(プロフ) - ともさん» 楽しんでもらえたでしょうか？最近蘭丸くんがテレビで見れないので蘭丸くん不足です(笑)わざわざコメントありがとうございます(^∇^) (2014年6月7日 7時) (
レス) id: 9546e088aa (このIDを非表示/違反報告)
とも - 面白いです！蘭丸神〜〜〜：＼>^<／: (2014年6月7日 1時) (レス) id: 6e83440222 (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - みゆさん» そうなんです＾＾泣き虫な俺と強いキミでは、神童君を補佐しているけれど、こっちでは神童君が霧野君を補佐しているという…。評価ですか！？ありがとうございます＾＾ (2012年8月19日 10時) (レス) id: e04007d543 (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - 林檎酢(っω・｀)さん» いえ、前から悩んでいたことなんです(￣〜￣；)パクりとか思われるのも、嫌でしたし… (2012年6月5日 7時) (携帯から) (レス) id: ce3f68a234 (このIDを非表示/違反報告)
林檎酢(っω・｀)(プロフ) - うちわさん» わわっ！すいません、そんな意味で言ったつもりはなかったです…。消したら私しんじゃいます！どうか消さないで下さい＞＜ (2012年6月5日 6時) (レス) id: 8663c02bbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うちわ
| 作成日時：2012年4月10日 22時
