幼い日のこと(神童side) ページ12
河川敷で、サッカーをして休憩がてら芝生に寝転んで俺達は空を見上げていた。
あの頃の俺達の遊びといったら、サッカーだった。
ふと隣で、霧野が起き上がる気配がした。
蘭丸)『…なぁ、神童』
何気なくそちらを向くと額はうっすらと汗が浮かんでいる霧野がこちらを向いていた。
神童)『何だ?』
俺も起き上がって、霧野を見返した。
やけに真剣な顔だったから、さて、一体何をいうのかと、考えていると
蘭丸)『神童…俺さ…Aが好きかもしれない』
深刻そうに呟いた。
神童)『…知ってるぞ』
蘭丸)『えっ…』
驚かない俺の変わりに
蘭丸)『な、な、な、何で！？』
逆に驚く霧野が実はあの時面白かったりした。
あとにも先にも、あんなに驚いた霧野、見たことがない。
神童)『お前を見てればわかる』
俺がそういうと
蘭丸)『…お前には、かなわないな』
霧野は半ば諦めたようにいった。
霧野のことだから、ずっと一人で悩んで、決心して俺に話してくれたに違いない。
そんなことを考えていると
蘭丸)『…Aと話していると楽しいし…その、いつの間にか、Aの姿を探しているというか…』
恥じらったようにいう霧野。
神童)『４年前、Aが転校してきた、二学期の始めにはすでに好きだっただろ？』
霧野には悪いが俺は比較的早い段階で気がついていたのだが。
蘭丸)『は？』
霧野はキョトンと目を点にする。
神童)『あの頃は、俺はピアノがあったから、お前とはあまり会ってなかったけど、お前達は遊んでたんだろ？』
夏休み明け久しぶりに霧野に会ってみると、霧野がAに向ける視線に友達としての好意の視線ではなく、別の視線がこもっていることに俺は気がついたんだ。
蘭丸)『いや、遊んでいたというか、命令されたというか…』
神童)『…もしかして自分がAを好きになったきっかけがわからないとか？』
蘭丸)『……実をいうとそうなんだ』
そう困ったように笑った霧野がやけに印象に残った。
そんな幼い日のことを思い出して
神童)｢まぁ、俺はただ見守るしか出来ないか…｣
そう呟いて椅子から立ち上がった。
その瞬間
神童)｢ん?｣
机の上に無造作に置いてあったパンフレットが落ちた。何気なく拾い上げて、それを素早く黙読し
神童)｢…これだ｣
俺はそう呟いた。
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うちわ(プロフ) - ともさん» 楽しんでもらえたでしょうか？最近蘭丸くんがテレビで見れないので蘭丸くん不足です(笑)わざわざコメントありがとうございます(^∇^) (2014年6月7日 7時) (
レス) id: 9546e088aa (このIDを非表示/違反報告)
とも - 面白いです！蘭丸神〜〜〜：＼>^<／: (2014年6月7日 1時) (レス) id: 6e83440222 (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - みゆさん» そうなんです＾＾泣き虫な俺と強いキミでは、神童君を補佐しているけれど、こっちでは神童君が霧野君を補佐しているという…。評価ですか！？ありがとうございます＾＾ (2012年8月19日 10時) (レス) id: e04007d543 (このIDを非表示/違反報告)
うちわ(プロフ) - 林檎酢(っω・｀)さん» いえ、前から悩んでいたことなんです(￣〜￣；)パクりとか思われるのも、嫌でしたし… (2012年6月5日 7時) (携帯から) (レス) id: ce3f68a234 (このIDを非表示/違反報告)
林檎酢(っω・｀)(プロフ) - うちわさん» わわっ！すいません、そんな意味で言ったつもりはなかったです…。消したら私しんじゃいます！どうか消さないで下さい＞＜ (2012年6月5日 6時) (レス) id: 8663c02bbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：うちわ
| 作成日時：2012年4月10日 22時
