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呼吸 ページ38

近づいて背中をさすると、彼女は俺に気づき、


もう片方の、空いている俺の手をぎゅっと力強く掴んだ


青「桜さん、、、?」


後ろから青羽が近寄ってきたのが見えて、
スマホを取り出してメモに

〈 後で説明するから今日は帰って欲しい 〉


その画面を見せると小さく頷き、
大人しく青羽は駅の方へ去っていった


.


.



前から彼女を抱きしめて、背中をさする



少しだけ呼吸がスムーズになってきたので

背中をリズム良くトントンと優しく叩く



落ち着いたみたいで


Aは、腕の中から離れる




想「落ち着いた?息大丈夫??」


俺の言葉に小さく頷き、


弱々しい手話で



『戻った、大丈夫。ありがとう』



と力なく笑った



その笑顔を見て苦しくなる




想「ごめんね、不安にさせて。


お店この近くだけど行く?家帰る?」



『せっかく、想が前から探してくれてたお店だし
カフェの中で、話そう。』



なんで、俺が彼女のために
プリンが美味しいと有名なお店を探していたことを知ってるんだろう



Aはよく見ている


そして、些細な言動で人の気持ちを汲み取る


それ故に1人で考えすぎて


自分のことは後回しで他人に優しくしすぎて


心にヒビが入っていることに気づかないんだ





優しい彼女はお店に行こうと言ってくれるが、



想「無理してない?」


『してないよ、』



支えがないと立つのも辛そうなのに、大丈夫という



想「ほんとに?

歩ける?」



ずっと自分が青白い顔をしていることに気がついてないんだろうか



でも、Aを不安にさせて


過呼吸になってしまうくらい嫌な思いをさせてしまったのは紛れもなく俺のせいだ



彼女にはずっと笑っていてほしい



幸せにしてあげたいのに



どうしていつも、上手くいかないんだ



『うん』





ゆっくりと立ち上がって彼女は歩き出した




Aの右手をとり、車道側を歩く





.



.




.




悲しませた、不安にさせてしまった



8年振りに会った青羽のことよりも


Aが離れていかないかばかり考えて




カフェまでの道のりを歩く

離れない→←不穏 (想side)



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設定タグ:silent , 目黒蓮 , 佐倉想   
作品ジャンル:恋愛
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なな - ありがとうございます!無事読めました! (8月4日 7時) (レス) id: 5c12264889 (このIDを非表示/違反報告)
渼桜(プロフ) - ななさん» 0時に公開予定ですので、もう少しお待ちください! (8月1日 23時) (レス) id: 456b2554b3 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 素敵な作品をありがとうございます!もしよろしければ、続編を読むためのパスワードをも教えて頂きたいです。 (7月31日 6時) (レス) @page50 id: 5c12264889 (このIDを非表示/違反報告)
渼桜(プロフ) - えぬさん» この拙い文章を読んでいただいたことが嬉しいです。納得がいかずに訂正することも多いですが、、、。もう少しだけお待ちください! (7月26日 23時) (レス) id: 456b2554b3 (このIDを非表示/違反報告)
えぬ - とても素敵な作品で大好きです。続編も楽しみに待っています。 (7月26日 22時) (レス) id: 56dc9f9a48 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2023年6月25日 16時

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