想い ページ24
想「、、、、っ」
〈 なんで? 〉
驚きと悲しみに溢れた表情をして想くんは私に聞く
《 もう・・・・
裏切られることに疲れたんだ。
1人で静かに生きていきたい。》
想〈 俺、裏切った? 〉
『!・・・・』
私の勝手な嫉妬で裏切られたと感じてしまっただけ
私が、勝手に
想くんに裏切られたって感じただけだよ
あなたは何にも悪くない
あの頃
想くんと青羽さんを見て羨ましかった
嫉妬していたんだと後で分かった
私が弱いだけなのに
優しい想くんはきっと自分のせいだと思ってしまう
だから、そんなこと言えるわけがなくて
《 ごめん、気にしないで。・・ただの独り言。》
無かったことにした
何も言わずに泣きそうな顔で私を見つめる、想くんを見て
このままここにいたら、
"あの頃"に戻りたくなってしまう
そんな気がして怖くなった
《 会えてよかった 》
想「・・・」
こくんと小さく頷き、なにかを伝えようとスマホに文字を打つ想くんを横目に
《 じゃあもう行くね。
ばいばい、想くん 》
すぐ立ち去れるように
先程画面の下の方に隠していた別れの言葉を見せて、
スマホをしまおうと手を引いた時
想「待っ、て、、」
声を出すのは辛くて不安なはずなのに
苦しいはずなのに
声を出して想くんは私の手を優しく掴む
私は思わず動きが止まり、想くんを見る
手を離してスマホをまた操作して
想〈 気づかずに、Aちゃんに裏切られたって
思わせるようなことしてごめん。
耳が聞こえなくなるって言われて、
家族以外とは連絡を絶って卒業を機に引越しもした。
今までの思い出も、楽しかったことも忘れようとした。
耳が聞こえなくなるって事実を受け入れられなくて
苦しくて、辛くて、なんで俺なんだって思って
全部忘れようとした。
でも、Aちゃんのことだけは
ずっと忘れられなかった。
どうしても忘れたくなかった。
ずっと会いたくて、
もしまた会えたらちゃんと話したいって、思ってた。
また会いたかった
俺、ずっとAちゃんに会いたかったんだ 〉
まっすぐな彼の目と視線が交わる
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なな - ありがとうございます!無事読めました! (8月4日 7時) (レス) id: 5c12264889 (このIDを非表示/違反報告)
渼桜(プロフ) - ななさん» 0時に公開予定ですので、もう少しお待ちください! (8月1日 23時) (レス) id: 456b2554b3 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 素敵な作品をありがとうございます!もしよろしければ、続編を読むためのパスワードをも教えて頂きたいです。 (7月31日 6時) (レス) @page50 id: 5c12264889 (このIDを非表示/違反報告)
渼桜(プロフ) - えぬさん» この拙い文章を読んでいただいたことが嬉しいです。納得がいかずに訂正することも多いですが、、、。もう少しだけお待ちください! (7月26日 23時) (レス) id: 456b2554b3 (このIDを非表示/違反報告)
えぬ - とても素敵な作品で大好きです。続編も楽しみに待っています。 (7月26日 22時) (レス) id: 56dc9f9a48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:貂 | 作成日時:2023年6月25日 16時