再会 ページ20
大学3年の秋
定期的に耳と喉を診てもらうために病院に通っている
事故の後遺症とはいえ
片耳だけ聞こえないということは
もう片方の右耳にも何かしら影響が出るかもしれない
そう医師に言われて、もう何年も通院をしていて
病院には常連となってしまっている
ついでに足の状態も変わりがないかたまに見てもらっていた
病院での会計が終わり、帰ろうと後ろを振り向き
自動ドアの方へ歩こうとした時
想「Aちゃん、、?」
名前を呼ばれた
3年前、何度も聞いた優しい声
大好きな声
忘れられなかった声
会いたくなかった
会ったらきっとまた好きになってしまうから。
呼ばれた方へゆっくり向くと、驚いた様子で立つ想くんの姿
視線が交わり、あの頃の記憶が蘇る
忘れたくても忘れられなかった
大切で宝物のような記憶
数年経った今でも鮮明に残っている
なんで想くんが病院にいるのか気になったけど、
いまはそんなことよりも
.
.
.
、、、
私は逃げるようにその場を走り去る
近くにある、
よく行くあそこのカフェに入って隠れていよう
お店まで全力で走り
お店に着いて、ドアの前で少し立ち止まる
後ろから足音が聞こえないから大丈夫だと思った
よかった・・・
追いつかれなかったみたい
.
.
安心しきって、
カフェのドアを開けようとした時
パシッ
手首を掴まれた
想「ハァッ、、なんで、、逃げるの、ハァッハァッ」
ゆっくり振り返ると
少し息を切らした想くんだった
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なな - ありがとうございます!無事読めました! (8月4日 7時) (レス) id: 5c12264889 (このIDを非表示/違反報告)
渼桜(プロフ) - ななさん» 0時に公開予定ですので、もう少しお待ちください! (8月1日 23時) (レス) id: 456b2554b3 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 素敵な作品をありがとうございます!もしよろしければ、続編を読むためのパスワードをも教えて頂きたいです。 (7月31日 6時) (レス) @page50 id: 5c12264889 (このIDを非表示/違反報告)
渼桜(プロフ) - えぬさん» この拙い文章を読んでいただいたことが嬉しいです。納得がいかずに訂正することも多いですが、、、。もう少しだけお待ちください! (7月26日 23時) (レス) id: 456b2554b3 (このIDを非表示/違反報告)
えぬ - とても素敵な作品で大好きです。続編も楽しみに待っています。 (7月26日 22時) (レス) id: 56dc9f9a48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:貂 | 作成日時:2023年6月25日 16時