only you

亀裂 ページ11

ちょうど、その頃から

両親の仲が悪化して
離婚の話し合いを本格的に始めるようになった



私が事故に遭ってから、ちょっとしたことで言い合うことが増えた



お母さんは精神的なストレスで口数が減り過度に私の心配を
するようになり


お父さんは私に気を遣って
"バスケ"のことを口に出さなくなった
仕事でも職場の人と上手くいってないようで
イライラすることが増えていった


私のせいであんなに仲が良かった両親が
大きめの声で言い合いをする所を見るのも、

2人の声を聞くのも辛かった



.





.





.


そして




それから少し時間が経ち、






夏休みに入る1ヶ月くらい前に





��お父さんが出ていった��






離婚が決まり、お母さんと私は学校が夏休みに入るタイミングで
引越すことになった




父「A、ごめんね。

ずっと辛い思いせて。


嫌だったよな、毎日お父さんとお母さんの声聞くの。


これから、一緒に住まなくなってしまうけど

離れてもAはずっと、大事な

たった1人の大事な娘だから。」




荷物をまとめたり準備をしていたとき、お父さんが部屋に来てそう言ってくれた





じゃあなんで、




離れなきゃいけないの、、、、、？





また、前見たく家族3人で暮らすことはできないの、、、？




そう思ったけど、
お父さんの悲しい表情を見たらそんな事言えなくて




『私にとっても、たった1人のお父さんだよ。

これまでも、これからも。』



そう言って小さく笑うしかできなかった






.




.






新しい家に運ぶ大きな荷物を、引越し業者に頼み
あとは自分たちで持っていく物をまとめるだけになった



そして、そのタイミングでお父さんはホテルで過ごすと言って家を後にした



父「しばらくお父さん家出るから、Aはゆっくり、
準備していいんだよ。

お母さんのこと頼むな。」



ポンっと頭に手を置かれて、悲しく笑ってお父さんはそう言った




2人とも私に対しての話し方、接し方は昔と変わらず優しかった




ただ、お母さんとお父さん2人の時だけは
冷めた空気が満ち溢れているだけ





私が事故に遭ったせいで、2人を不幸にさせてしまった





どうしてもそう考えてしまって毎日泣いていた

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