不器用な新人救命医

--------- ページ4

藍沢side




ちょうど患者が初療室に着いた時 、




胸のスマホが鳴った 。








『もしもし 。』




白石 ｢藍沢先生 、ヘリポートで急患なの 。




詳しいことは後で話すから 、ストレッチャー持ってすぐ来て 。｣




『わかった 、すぐ行く 。』









白石がちっとも戻ってこないと思ったら 、




どうやらヘリポートに急患らしい 。




急患？ヘリポートに … ？




嫌な予感がしながら 、ヘリポートまで足を走らせる 。









白石 ｢藍沢先生 ！｣




『急患って 、名取か … 。』









ヘリのすぐ横に崩れ落ちたように倒れている名取 。




ちょうど白石が脈を図っている最中だった 。









白石 ｢頻脈 頻呼吸 、顔面蒼白もあるかも 。




ヘリから降りた途端突然倒れたみたいで 、原因が全く掴めない … ｣




『名取 、わかるか？』









肩を叩きながら呼びかけるとかろうじて反応はあったが 、




だいぶ意識が遠くなってきている 。




顔と手を触ってみると 、




日差しの強い暑い日にもかかわらず若干冷たくなってきている 。









『ショック状態かもしれない 、すぐ運ぼう 。』




白石 ｢ストレッチャーは？さっき持ってきてって話したでしょ？｣




『持ってきてる時間が無駄だ 、俺が運ぶ 。』









ヘリポートの特徴的な青い地面に横たわる名取を抱き上げて 、




初療室へと急いだ 。

---------→←---------

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す