ストレート。(主人公目線) 水上颯 ー2ー ページ39
小声で言われる。…聞かれると思っていた。いつかどこかのタイミングで聞かれるだろうとは思っていたのだ。何故だかは分からないし、根拠はないが。
『いると思う？』
「……いないの？」
『正解』
「そっか」
『そうだよ、モテたことないから』
「いや嘘でしょ」
『本当だよ』
「…あ、Aちゃんこそ出身は？」
『東京ですけれども？』
「生粋の都会人じゃん」
『何その言い方…まあ、そうなるのかな』
「ということは、実家から大学行ってるってことか」
『まあね……って、水上くん、今日の授業は？』
「今日はないよ、来ただけ」
『あ、そっか』
彼は授業はなくても自習室に来るタイプなのだろうか…と思う。
でも本当にそんなタイプだっただろうか……？彼は家できちんと勉強するようなタイプだと見受けていたのだが。
深いこと気にしても仕方ないし、まあいいか。
「どうせなら少しでいいからさ、勉強教えてよ」
『まあ……教えられるものなら…』
「ありがと」
何故私が水上くんに気に入られているのかは分からない。特に私が何をしたわけでもないし。
ただ……本当に悪い気はしないし、水上くんは私としては好感が高いし。
だから、色々と何も気にしなくてもいいのだ。
私は必要なものを用意してから向かう。そして水上くんの近くに座った。
ちらっと水上くんを見てると時々思うことがある。水上くんは他の男の子と比べてたまに少し大人に見えるところがある。すごく不思議だ、可愛い顔立ちなのに。
…もしかして、その容姿のせいだろうか。可愛い顔なのに、集中しているとクールな表情をするその倒錯が思わせるのだろうか。
「ねえ」
水上くんくんが小声で私を呼ぶ。人があまりいないとはいえ、さすがに話すのは憚られるからだろう。私も小声で返す。
『ん？』
「その………あんまり見られると、緊張する…」
よく見ると、彼の顔が少し赤い。私はそんなに見てしまっていただろうか……というより、見ていたことに気づいていたのか。
もしかしたら彼は男子校だから、女の子にそこまで慣れていない可能性もあるのだろうか。
そうだとしたら、何かちょっと可愛いかも。
『ごめんごめん…笑』
ふと笑うと、彼の顔がもっと赤くなる。何故かは分からないが。
「っ……本当に、可愛い…」
『？何か言った？』
「いや… 」
すると勉強に戻る。私は彼の様子をたまにちらちらと見つつ、するべきことを済ませていく。彼も勉強は順調なようだった。
→
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梨音(プロフ) - ぷよーこさん» ありがとうございます！これからもちょくちょく入れていきたいと考えています笑 (2019年10月14日 22時) (
レス) id: 1f8891565e (このIDを非表示/違反報告)
ぷよーこ(プロフ) - 同期組の会話、これからも大歓迎です(*≧∀≦*) (2019年10月12日 23時) (レス) id: 53d0fc1d02 (このIDを非表示/違反報告)
梨音(プロフ) - ぷよーこさん» コメントありがとうございます！ これからも、同期2人の会話を書いていけたらいいなと思っています！ (2019年10月5日 21時) (レス) id: 1f8891565e (このIDを非表示/違反報告)
ぷよーこ(プロフ) - 同期コンビの会話、大好きです(*´ω｀*)ありがとうございます(*≧∀≦*) (2019年10月4日 22時) (レス) id: 53d0fc1d02 (このIDを非表示/違反報告)
ユナイテッド - ありがとうございます！幾らでも待ちます！ (2019年9月16日 0時) (レス) id: e062a1cb2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨音 | 作成日時：2019年8月27日 22時
