似合う。(水上くん目線) 水上颯 ー1ー ページ13
ショーウィンドウの中にある、レースを基調とした水色の可愛いワンピース。彼女はそれを欲しそうに見ていて。
「…欲しいの？」
と、聞いた。
まあ…きっとそうなのだろう。彼女は欲しがらない人だから、そういうことは彼女の口から聞いたことはないけれど。
『えっ、あ、違うよ！』
「…そっか」
『可愛いなーって、思ってたの』
「…」
『でもいいの、こんな可愛いワンピースは似合わないから……で、颯、次はどこに行こうか！』
何故いつもそんなことを言うのだろうか。俺は彼女が好きだから自信を持って欲しいと何度も言っているのに、彼女はなかなか自信を持ってくれない。
『颯？』
「…何でいつもそんなこと言うの」
『え…』
「似合うと思うのに」
『颯、気を使わなくても』
「そんなんじゃないよ」
『…』
「試着してみなよ、似合うよ」
『いいよ……ほら、行こう？』
「いいじゃん」
『颯、私はいいの！ね？』
俺は彼女をじっと見つめる。自信がないのが1番良くないと思うわけで。俺はAを可愛いって思うし、この洋服だって似合うと思うのに。
『似合うわけないよ………光とか紀野ちゃんみたいな女の子たちだったら、着こなせるけれど…』
目線を逸らして苦笑いして言う。彼女はいつもそうだ。自分のことを下に見る。それも良くない。
「(俺にとってはAが1番なのに…)」
いつまでも分かってくれない。私なんか、と彼女はいつも言う。俺は「Aだから」好きになったのに、そんなふうに言われると少し悲しい。
『私もこういうのが似合ったら良かったけれど…』
彼女が悲しそうな顔で軽くため息をつく。そんな顔、させたいわけじゃないのに。
『仕方ないよね、似合わないものは似合わないんだもん！』
無理して少し笑顔を作る彼女。その表情もさせたくない。
『ねえ颯、違う所行こう？』
彼女の手を何も言わずに引っ張って、店の中へ向かう。
『ち、ちょっと…！？』
洋服がかかっている所を見つけてAに無理やり押し付け、店員さんを呼ぶ。そして彼女を無事に試着室の中へ放り込んだ。
「(ミッション、クリア……というか……)」
俺のために着て欲しいとか言えたら良いんだろうけれど……そんなこと言えるわけもないから、こうするしかない。でも彼女は着てくれたみたいで、少しすると彼女が俺を呼ぶ声がした。
『あの……颯…？』
「どう？」
『や、やっぱり似合わないよ…』
「まだ見てないのに決めつけないでよ」
→
似合う。(水上くん目線) 水上颯 ー2ー→←積極的に。(主人公目線) 伊沢拓司
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梨音(プロフ) - ぷよーこさん» ありがとうございます！これからもちょくちょく入れていきたいと考えています笑 (2019年10月14日 22時) (
レス) id: 1f8891565e (このIDを非表示/違反報告)
ぷよーこ(プロフ) - 同期組の会話、これからも大歓迎です(*≧∀≦*) (2019年10月12日 23時) (レス) id: 53d0fc1d02 (このIDを非表示/違反報告)
梨音(プロフ) - ぷよーこさん» コメントありがとうございます！ これからも、同期2人の会話を書いていけたらいいなと思っています！ (2019年10月5日 21時) (レス) id: 1f8891565e (このIDを非表示/違反報告)
ぷよーこ(プロフ) - 同期コンビの会話、大好きです(*´ω｀*)ありがとうございます(*≧∀≦*) (2019年10月4日 22時) (レス) id: 53d0fc1d02 (このIDを非表示/違反報告)
ユナイテッド - ありがとうございます！幾らでも待ちます！ (2019年9月16日 0時) (レス) id: e062a1cb2b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：梨音 | 作成日時：2019年8月27日 22時
