十六 ページ18
いよいよだ。Aは面と向かっておでんと赤鞘とトキへと向かった。その顔には今までの迷いや恐怖はない。
貴「おでんさん、昨日はすみませんでした。」
Aは頭を下げた。
貴「自分がやったことは仲間殺しも同然。許されないのはわかってます。」
貴「だけど、私が言いたかったことは昨日全て言いました。今更あなた方に殺された両親やワノ国に滅ぼされた無実な一族の復讐なんてことはしない。だけど覚悟を侮辱されるのは絶対に許さない。私はもう一生ワノ国には戻らないしあそこの民でもない。私はワノ国を捨てたから貴方に将軍家の息子としての敬意は一歳払わない。」
貴「それからもう一つ。私はまだ幸運な方です。オヤジ様のような心優しい人たちに出会えたのだから。だけど無実である私達の一族みながみんなそのようになったわけじゃない。」そういう彼女の表情はまだ十にすら届いていない子供が到底できる表情ではなかった。人間の醜さを、闇をわかっているからできた実に悲しく哀れで苦々しい表情だった。
貴「きっと生き地獄同然の痛みを味わっている人ばかりいる。恨みというものはこの世で何より強い感情。きっとワノ国にはいつか痛いしっぺ返しがくる。因果応報がくる。」
イ「なぜそのような断言ができるのだ。」
貴「......なぜでしょう。でもわかるのです。きっといつかワノ国は自らの行いで、過ちで己の破滅を招くと。だけどそれがいつになるかなんてわからないし本当になるかもわからない。」
貴「おでんさん、今日からは仲間として、接してもいいでしょうか？偉そうなことを言ってごめんなさい。でも私が誰がなんと言おうと、ここを出ていくのはオヤジ様に言われた時以外ありえないです。どうかそれを受け止めてください。」
Aが再び頭を下げると、おでんは慌てて返答した。
お「お前個人になんも恨みを持ってねえよ。むしろすまなかった。今までそんな酷い奴らがいるなんて.....知らなかった。きっと必ず埋め合わせはして見せる。」
貴「もういいんですよ、むしろもう遅い。だから今日からは白ひげ海賊団の一員として一緒に過ごしたい。それでいいですか？」
お「ああ、もちろんだ！」
赤鞘もトキもにこりとわらい、Aの本当の意味で正式に白ひげ海賊団としての日々がスタートしたのだった。
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舞姫(プロフ) - カルラさん» コメントありがとうございます! 更新できそうなので少しお待ちください！ (1月3日 1時) (
レス) id: 22ae86394b (このIDを非表示/違反報告)
カルラ(プロフ) - めっちゃおもしろいです。更新できたら頑張ってみてください、後ドレスローザ偏までやってる夢小説はじめてみました。 (11月17日 8時) (レス) @page36 id: 2e60e76d28 (このIDを非表示/違反報告)
舞姫(プロフ) - 箱さん» コメントありがとうございます、頑張ります！ (2023年2月23日 20時) (レス) id: 1e309c5213 (このIDを非表示/違反報告)
箱 - ステキな作品を書いてくれてありがとうございます (2023年1月20日 18時) (レス) @page23 id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
舞姫(プロフ) - 紫月天音さん» コメントありがとうございます！私も幸せルートを目指してます！更新頑張ります！ (2022年10月16日 16時) (レス) id: 1e309c5213 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：舞姫 | 作成日時：2022年4月7日 17時
