零 ページ1
「黒炭ぃぃぃ！！！罪をつぐなえぇぇぇ！！」その怒号が良く脳にこびりついていた。笑いながら燃えた松明を持って走ってくる人たち。叫ぶ私の弟と妹。どかっと殴られる父と母。焼き焦げた姉と兄をキャハハと笑う人たち。歪んだ笑顔で追いかける人たち。そんな私の楽園は海に浮かぶ一匹の鯨だった。
「はぁ...はぁ....はぁ...」朝になった。小さい茂みに隠れ、なんとか幸運にも眠れた。逃げなくちゃ。とにかく逃げなくちゃ。父と母が最後に言った言葉がまだ鮮明におもいだせる。「逃げろ！！逃げて生き延びろ！絶対に生き延びろ！！」「お父さん！！お母さん！！」「生きて.....私達のためにも...」「いやぁぁぁぁぁぁぁ！！！！！！！！」追手から逃げてついに九里の浜にまでたどりついたけど...ここは光月家の息子が治める土地。見つかったら....考えただけでも恐ろしい。笑い声が聞こえる。「....海賊..？？」大きい船があり、近くに金髪の大男を中心にいろんな人達がおでんを食べたり笑い合っている。「....あそこなら.....」隅っこに大きな宝箱がいくつか置いてある。あそこに隠れれば、きっと大丈夫。どうせ殺されるなら、あの優しそうな大男の方がいい。「お願い...気づかないで...」小さな私一人なら大男達の中に入っても気づかれることはない。後ろから走って走って人混みをはしりぬき、宝箱の中に入った。硬いけど、ここなら追ってくることはない。そう思うと何よりも安心できて気付けば意識は闇の中だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 411人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
舞姫(プロフ) - カルラさん» コメントありがとうございます! 更新できそうなので少しお待ちください！ (1月3日 1時) (
レス) id: 22ae86394b (このIDを非表示/違反報告)
カルラ(プロフ) - めっちゃおもしろいです。更新できたら頑張ってみてください、後ドレスローザ偏までやってる夢小説はじめてみました。 (11月17日 8時) (レス) @page36 id: 2e60e76d28 (このIDを非表示/違反報告)
舞姫(プロフ) - 箱さん» コメントありがとうございます、頑張ります！ (2023年2月23日 20時) (レス) id: 1e309c5213 (このIDを非表示/違反報告)
箱 - ステキな作品を書いてくれてありがとうございます (2023年1月20日 18時) (レス) @page23 id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
舞姫(プロフ) - 紫月天音さん» コメントありがとうございます！私も幸せルートを目指してます！更新頑張ります！ (2022年10月16日 16時) (レス) id: 1e309c5213 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：舞姫 | 作成日時：2022年4月7日 17時
