懸想【gnki】 (ページ4)

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第3話ページ4

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しばらく経って1年生の夏休みがあけると教授からまた伝言を預かってくれと言われる機会が増えた。

意外とめんどくさがり屋なのかな？とか思いながら、やった、話せるー！という気持ちが勝った。

話す時はさりげなく、でも可愛く、端的に、そして印象に残るように。

注意深く。

『五十嵐くん、教授から伝言。』

「おう、A。伝言？あー、もしかして課題か…？」

『そうだよ』

首を縦に振りながら話を続ける

『課題出すの忘れちゃうの？』

「あ〜、そう！忘れちゃうんだよなー。」

『五十嵐くんって意外とおっちょこちょいなんだね』

手で口元を隠してクスッと笑う。
よし、多分可愛くいけた？かな？
策士みたいでごめんなさい！でも私のことを好きになって欲しいの！

『それじゃあ、またね』

「お、おう。またな」

笑顔で手を振って食堂に向かう。
自販機で買った冷たいコーヒーを頬に当てて体温を下げる。

心臓がうるさい。

『(上手く行けたかな…)』

どうか上手く行けてますように…

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