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「私がどんな思いしてたのか分かったらやめるつもり。」
当たり障りのない言葉を並べ、述べてみた。すると、カクちゃんは少し考える素振りを見せるが曖昧な態度で納得をしていた。
「成程な……。やり返すのはやっぱり褒められたモンじゃないけど、同じ立場になって考えてみてくれって事か。」
そんな可愛らしい感情ではないが、まあカクちゃんのいう事も一理ある。私と同じ立場になってどんな気持ちになるか、思い知ればいい。
「……げ。」
バッグの中で矢鱈無闇にスマホが鳴り続けていると思って確認すると、蘭から。想定内ではあったが、正直此処までしつこく何度も電話されるのは面倒。
「出た方がいいんじゃないか？」
「……ヤダ。」
「なんでだよ、心配してるかもしれねえだろ？」
「確かに！自分の心配はしてるかも。俺の飯はどうする気だ〜とか、いい加減にしねえとキレるぞ〜とかでしょ。」
「なんでそう、捻くれた解釈になるんだよ。」
スマホを奪い取ったカクちゃんは指先を走らせ、スライドする。通話中になると、私に突き返してくる。
ムッとした表情の私としてやったりのカクちゃん。余計な事をしてくれた。
電話越しで蘭の声を聴きたくなくて、スピーカーにする。この際だからカクちゃんにも蘭のモラハラっぷりを聞かせてやろう。
「おい、A。今どこにいんの？毎晩どっか行きやがって。これ以上俺を怒らせたくねぇだろ？」
私の予言通りの言葉がぽんぽんと出てきて笑えてくる。そんな私とは裏腹にカクちゃんは顔を歪ませていた。
「チッ、うるせえな。お前、どこに居んの？いい加減にしろよ。俺の気を引きたいのかもしれねえけど、そんなんじゃ気なんか引けねえからな？」
何も言い返さず、通話ボタンを切る。冷戦状態の私と蘭の会話を聞いたカクちゃんはドン引きしている、っぽい。
「いつも、こんな感じなのか？」
「怒るといつもこんな感じだよ。……それ以外は私が機嫌取ってたから優しい事の方が多かったけど。」
「……よく、本性隠し続けて居られたな。Aの性格じゃ、喧嘩ばっかになってただろうに。」
「それはそう。でも、蘭の事本気で好きだからね、そのくらいは我慢できた訳よ。浮気さえなければね〜」
そう、浮気さえなければ蘭の事、全て許せていたし、ずっと弱くて守られているAでいるつもりだった。
蘭と出会う前の私は、男にだらしなくて飲んだくれの女だったし。蘭と出会ってからはそんな事無くなったけど。
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メイ(プロフ) - 最後まで読みました！！めっちゃ面白かったです！！ありがとうございました！！ (4月14日 19時) (
レス) @page50 id: 036127fc08 (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - はるかさん» 初めまして、コメントありがとうございます✨️そう言っていただけてとても嬉しいです…！ありがとうございます。完結まであともう少しお付き合い下さい♡ (3月26日 0時) (レス) id: 4a9b8b8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
はるか - 作者から作品を探すぐらいさきなさんの書くお話が好きです。更新楽しみにしています。 (3月24日 1時) (レス) @page37 id: 2fa442bcb8 (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - リハさん» 初めまして、コメントありがとうございます✨️とても嬉しいです♡更新ちまちま進めていきますね🫶🏻 (3月16日 0時) (レス) id: 4a9b8b8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
リハ - とても面白くて大好きです！更新ファイト❣️ (3月15日 22時) (レス) @page28 id: fb4d5611fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきな。
| 作成日時：2024年2月23日 0時
