41 蘭side ページ42
かなり驚いたような顔をしてAはか細く俺の名を呟く。
「浮気相手が三途なんて思わなかった。……鶴蝶か竜胆が関係してんの？」
「カクちゃんも竜胆くんも関係ない。」
Aの揺るがない瞳を見て、嘘はついていないのだろうと確信を得る。三途に視線を向けてみると動揺など一切無く、澄ました顔を浮かべている。Aの浮気相手なんて誰であろうと腹が立つが、よりによってコレまた身近な男が浮気相手だったとは。
流石の俺も予想すら立つはずがない。
そもそも三途とどうやって出会ったのかさえ不明だ。コイツに限って寂し気な女に声を掛けて一夜を明かす……なんてしないだろう。潔癖症な所があり、得体の知れない女と仕事でない限り、接触はしたがらない。
……じゃあ、どうやって？
「……三途、どうやってAを唆したのか教えてくんね？」
Aのすぐ横にいた三途の前に立ち、胸倉を掴んで問いかける。奴と身長差があるにも関わらず身体は揺れず、憎らしいくらいの長い睫毛がくっついた冷徹な瞳と視線がかち合う。
「さぁな。ま、俺は誰かさんと違って優しい良い男だからなァ？」
挑発に乗るなんてらしくないが、拳を振り上げて奴の無駄に綺麗なツラに殴り掛かろうとするとAが俺の拳を掴んできた。
「春ちゃんとは何もないから。私がバーで飲んでる時に薬盛られそうになって助けて貰っただけだよ。」
「……へぇ、反社が人助けなんてウケんね。助けた相手がたまたまAとかもはや運命じゃん？」
「見るに堪えねえくらい可哀想だったからなァ……誰かさんのせいで。」
まるで俺の所為だと言わんばかりの口ぶり。Aの手を軽く振りほどき、三途を一発殴るとソファに倒れ込む。
仕事で裏切り行為はご法度だけど、プライベートで
ポケットから銃を取り出して三途の額に突き付けると余裕綽々といった様子の笑み。寧ろ、何処か楽しんでいるようにも見え、正気の沙汰じゃねえな……と内心ドン引きしている。
「どっちが撃ち抜くの早えか見物だな。……いっその事Aに合図でも出してもらうか？」
目の前に突き出された銃口。三途の指先は力み過ぎて微かに震えていた。
「そんな事、Aにさせる訳ねえだろバカ。」
「春ちゃんも蘭も辞めて。……蘭、怒るなら春ちゃんじゃなくて私なんじゃないの？」
「春ちゃん」なんて随分と親しい呼び方に嫉妬なんて馬鹿げた感情が芽生えた。
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メイ(プロフ) - 最後まで読みました！！めっちゃ面白かったです！！ありがとうございました！！ (4月14日 19時) (
レス) @page50 id: 036127fc08 (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - はるかさん» 初めまして、コメントありがとうございます✨️そう言っていただけてとても嬉しいです…！ありがとうございます。完結まであともう少しお付き合い下さい♡ (3月26日 0時) (レス) id: 4a9b8b8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
はるか - 作者から作品を探すぐらいさきなさんの書くお話が好きです。更新楽しみにしています。 (3月24日 1時) (レス) @page37 id: 2fa442bcb8 (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - リハさん» 初めまして、コメントありがとうございます✨️とても嬉しいです♡更新ちまちま進めていきますね🫶🏻 (3月16日 0時) (レス) id: 4a9b8b8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
リハ - とても面白くて大好きです！更新ファイト❣️ (3月15日 22時) (レス) @page28 id: fb4d5611fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきな。
| 作成日時：2024年2月23日 0時
