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春ちゃんと5度目の逢瀬。
彼は稀に見ない中性的な美貌の持ち主であるが、あの顔に似合わず口と性格がとても悪く気難しい面が多々ある。無遠慮ではある分、私自身も気を遣わずに済んでいる事もあり話しやすい。
私達の会う場所は決まっており、雰囲気の良いバーでもレストランでもない。ホテルなんて1番有り得ない。反社である彼らの息が掛かっているキャバクラ店だ。
VIPルームには誰も邪魔が入らないという理由だけで此処に来ている。
毎回グラスに注がれるのはこの店で1番高いお酒だと春ちゃんは語った。グラスに注がれた酒を飲み干しては蘭の悪口やら他愛もない話で適当に言葉が繋がっていた。
ボトルを手に取って空になったグラスに注ごうと手を伸ばした時、胃に痛みが走る。どうやら高すぎるお酒は私の身体には合わないらしい。
酒の値段も量も何でも程々が1番なのだろう。最後の1杯にしておこうとボトルを手に取ると彼が私の手からボトルを奪った。
「A、飲みすぎだ。次の日浮腫んでブスになるからこれ以上飲むのは辞めとけ。」
「は？ブスにならないし。ホント、春ちゃん失礼だよね。最後の1杯にするつもりだったのに。」
蘭と結婚してから軽口を叩けるくらいの適度な仲になれた人は春ちゃんが初めてだったから純粋に楽しかった。好きとか嫌いとかそういう感情は一切関係ない。
「俺と会う度、結構な量の酒飲んでるじゃねえか。マジで辞めとけ。」
半ば強引に咎められ、ボトルが遠ざかっていった。春ちゃんに指摘されて気づいたが、高いお酒が美味しすぎて最近は以前よりも更に飲む量が増えていたと思う。今日の所は大人しく辞めておこう。
……それに私の身体ももう若くないと訴えているのか、最近は酒を飲んだ次の日に胃が痛む頻度が多くなった気がする。
今度会う時は自重して酒では無く烏龍茶にでもしておくか、と内心で1人反省会をした。逐一飲んでいた量を計っていたのかと疑うくらいに記憶力が良いらしい春ちゃんに感心した。
「心配してくれてありがと、春ちゃん♡」
「……泥酔して俺が介抱すんのだりぃからな。ま、泥酔したらそこら辺のごみ箱に捨てて行ってもいいけどな。」
「マジで春ちゃんて口と性格悪いよね、その綺麗な顔台無し。」
不意に指先が絡んできて、思わずドキッとした。するり、と指が滑っていくのを目で追っていると彼の頬に私の手は添えられる。
「オマエの旦那より、俺の方が良い男だろ。……もっとじっくり見てもいいぜ？」
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メイ(プロフ) - 最後まで読みました！！めっちゃ面白かったです！！ありがとうございました！！ (4月14日 19時) (
レス) @page50 id: 036127fc08 (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - はるかさん» 初めまして、コメントありがとうございます✨️そう言っていただけてとても嬉しいです…！ありがとうございます。完結まであともう少しお付き合い下さい♡ (3月26日 0時) (レス) id: 4a9b8b8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
はるか - 作者から作品を探すぐらいさきなさんの書くお話が好きです。更新楽しみにしています。 (3月24日 1時) (レス) @page37 id: 2fa442bcb8 (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - リハさん» 初めまして、コメントありがとうございます✨️とても嬉しいです♡更新ちまちま進めていきますね🫶🏻 (3月16日 0時) (レス) id: 4a9b8b8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
リハ - とても面白くて大好きです！更新ファイト❣️ (3月15日 22時) (レス) @page28 id: fb4d5611fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきな。
| 作成日時：2024年2月23日 0時
