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見知らぬ顔の良い男性にボロボロと愚痴を吐き続け、時間がどれくらい経ったかは不明。
適当に相槌を打たれているのは明白だが、そのくらいが気楽だ。蘭の事を一切知らない人に聞いて貰えてかえって良かった。
愚痴を吐く唇の動きも酒を身体へ流し込むペースも止まらない。
流石にペースが早すぎたせいか胃が少し痛みを訴えてきたがどうせ明日には治ってるであろう。気にせず飲み続けていた。
「そんなモラハラ旦那捨てちまえばいいだろ。」
忌々しそうな表情ですら惚けてしまいそうなくらい綺麗な顔貌である。口元の傷に視線がどうしてもいってしまうが、本人は全く気にしていない様子だった。
それに私が捨てる側には一生なれない。寧ろ捨てられる側だ。
「……それが出来たら良かったんですけどね。でも顔は世界出1番好きなんですよ〜、凄く格好良くて。」
スマホの画面をたぷたぷと操作している横であからさまに鬱陶しそうな顔をされる。
「結局、惚気てぇのかよ。聞きたくねぇ〜。」
「ほら、格好良いでしょ？」
かなり前のものではあるが、蘭とのツーショを男性に見せる。興味無さげにスマホ画面を一瞥して、彼の動きが刹那止まった。
大きく瞳を見開き、何度か瞬きをパチパチとさせる。
「……マジかよ。灰谷の嫁？」
「え。なんで…」
私と彼の間に微妙な空気が流れ始める。顔を見合せてから暫く互いに何も言えず見つめ合っていると、背後から人の気配がする。
「俺が裏で金問題の仕事してる間にお前は女口説いて何やってんだよ。」
1度だけ聴いた事ある声に顔を向けると銀髪の男性。この前、竜胆くんが一緒に居た人で間違いないだろう。
「あ、蘭の嫁。奇遇だな。浮気するのは勝手だけど三途は浮気相手にオススメしねえから辞めとけ。｣
妖艶な笑みを零し、切れ長の瞳で見下ろした彼がそう言った。隣に座っている彼はどうやら三途さんと言うらしい。
「浮気相手じゃねえ。暇潰しにこっち来たらこのバカ女が薬盛られそうになってたの助けてやったんだよ。」
「反社が人助けか、面白いな。」
嫌味を含めた物言いだ。彼等の会話に入れず完全なる蚊帳の外状態。偶然とはいえ、蘭と関係してる人と知らぬ間に出会ってしまうのは何の因果なのだろうか。
「そういえばこの前名乗って無かったな。改めて、俺の名前は九井一。こっちは三途春千夜。」
「灰谷Aです。」
蘭の周りはどうやら美形しかいないらしい。三途さんと九井さんが並んでいるだけで視界が眩しい気がした。
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メイ(プロフ) - 最後まで読みました！！めっちゃ面白かったです！！ありがとうございました！！ (4月14日 19時) (
レス) @page50 id: 036127fc08 (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - はるかさん» 初めまして、コメントありがとうございます✨️そう言っていただけてとても嬉しいです…！ありがとうございます。完結まであともう少しお付き合い下さい♡ (3月26日 0時) (レス) id: 4a9b8b8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
はるか - 作者から作品を探すぐらいさきなさんの書くお話が好きです。更新楽しみにしています。 (3月24日 1時) (レス) @page37 id: 2fa442bcb8 (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - リハさん» 初めまして、コメントありがとうございます✨️とても嬉しいです♡更新ちまちま進めていきますね🫶🏻 (3月16日 0時) (レス) id: 4a9b8b8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
リハ - とても面白くて大好きです！更新ファイト❣️ (3月15日 22時) (レス) @page28 id: fb4d5611fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきな。
| 作成日時：2024年2月23日 0時
