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真剣そのものと言いたげな紫の双眸で見つめられる。
蘭と血を分け合う彼の瞳にドキリ、とさせられた。蠱惑的という言葉が合致する程に彼の瞳には目を奪われ、吸い込まれそうになってしまいそうになる。
兄弟揃って女を魅了し、惹きつける才能は天下一品物である。気を抜いているとグラグラと揺れ動きそうだ。
……でも、最終的には私の理性の方が上。
「嘘でも竜胆くんを浮気相手に出来ない。ナニとは言わないけど、そっちの意味でも蘭と兄弟になるのキモくない？」
「Aさんの口からそんな言葉聞きたくねえんだけど。」
私の口から下品な発言を聞きたくなかったとげんなりした声色でほざきやがっておりますが、竜胆くん流石にAという存在に幻想を抱きすぎなのでは？
他の女が言ったら「下品な奴」の一言で終わりそうなのに。
「竜胆くんが気を遣って提案してくれてる事も分かってるよ。今日、此処に連れて来てくれた事も凄く嬉しかったよ、本当にありがとう。」
「……気晴らし程度なら俺も付き合うから、あんまり無理するなよ。」
「呼び出しちゃったら食事も飲みも付き合ってね。そろそろ帰ろうか。」
店を出る前に会計してくている時、合計金額に驚愕。何食わぬ顔でブラックカードを取り出して会計をする竜胆くん。
一般庶民と反社は金銭感覚がまるで違う。狂いに狂っている。一応、私も反社の嫁だけれど、この金額分で何日の食費が浮くだろうと考えると恐怖だ。
竜胆くん達は反社に足突っ込む前から金持ちだったっぽいから生まれ持った金銭感覚や恵まれている容姿からして特別な存在ともいえるのかもしれない。
店を出て、竜胆くんと別れようと思った時。見事に先手を打たれる。
「Aさん、俺とタクシーで帰ろうな♡」
伸びて来る腕から逃れようと腕を動かそうとすると、どうやら判断が遅かったようだ。彼の長い腕に捕まってしまい、掴まれてしまう。
「り、竜胆くん？子供じゃないんだから自分で帰れるけど……。」
「今のAさんは何するかわかんねえし、心配で放っておけねえしな〜？」
半ば無理やり連行されてはいるが、掴まれている腕の力は柔くて痛みを感じない。とはいっても、やはり強引に捕まえたタクシーに押し込んでくる所は感心出来ない。
自宅へと一直線に向かって行くタクシー。今日は諦めて家に帰るしかないようだ。
「ねえ、竜胆くん。……今日、私の事凄い褒めてくれたでしょ？本当に嬉しかったよ、ありがとう。」
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メイ(プロフ) - 最後まで読みました！！めっちゃ面白かったです！！ありがとうございました！！ (4月14日 19時) (
レス) @page50 id: 036127fc08 (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - はるかさん» 初めまして、コメントありがとうございます✨️そう言っていただけてとても嬉しいです…！ありがとうございます。完結まであともう少しお付き合い下さい♡ (3月26日 0時) (レス) id: 4a9b8b8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
はるか - 作者から作品を探すぐらいさきなさんの書くお話が好きです。更新楽しみにしています。 (3月24日 1時) (レス) @page37 id: 2fa442bcb8 (このIDを非表示/違反報告)
さきな(プロフ) - リハさん» 初めまして、コメントありがとうございます✨️とても嬉しいです♡更新ちまちま進めていきますね🫶🏻 (3月16日 0時) (レス) id: 4a9b8b8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
リハ - とても面白くて大好きです！更新ファイト❣️ (3月15日 22時) (レス) @page28 id: fb4d5611fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきな。
| 作成日時：2024年2月23日 0時
