wishing＿.*･ﾟ (ページ44)

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頭の中に用意した言葉は一気に飛んでいってしまった

一気に混乱が私の頭の中を支配した

『·····ごめんっ』

抱きしめる力とは反対に弱々しい声で発した紫耀

「·····ど、どうして、？」

『····俺、勝手に思い詰めてた、』

『·····自分を、いや、菜美を追い詰めてた、』

紫耀はぎこちないながらに話し始める

『·····菜美に告白したあの日から俺、どうやって振り向かせようかって自分のことばっか考えてて、』

『···でも、』

『···菜美といるときが1番幸せだって感じると同時に、独占欲が強くなっていったんだ、』

そうやっていう紫耀の声が少し震えて聞こえた

『····廉のことは好きなのに、廉と笑ってる菜美を見て勝手に不安になって、俺と廉はなにが違うんだって勝手に苛立って、』

『····でも、菜美が誰を選ぼうと俺になにか言う権利はないからその気持ちはどうしようもできなくてさ、苛立ってるのを菜美に見られたくなくて、ちょっと距離置いた、、』

"勝手すぎるよなほんと···"その言葉と同時に目から堪えてたものが流れたのが分かった

『····でも、離れて気づいた。』

『····俺、菜美のこと自分が思ってた以上に好きすぎるなって、。気持ち悪いかもだけど、今何してるかなとか常に菜美のこと考えてた、』

すると紫耀は抱きしめていた腕を離して向き合うと紫耀と視線が交わる

『·····俺さ、きっと、』

『ここではじめて会ったあの瞬間から、』

『····菜美が好きだよ』

我慢していたなにかが崩壊したようにわたしの涙は止まらなかった

そんな私を見て

『ねえ、泣きすぎ笑』

と、頬に手をあて涙を拭ってくれる

すると、その手は止まり

『····ねえ、勘違いだったらごめん。だけど、』

私に目線を合わせ

『·····あの紙、ほんと？』

優しく問いかけてくる紫耀

その目の奥に不安があるように感じるけど

今の私にはそれさえも愛おしかった

「·····ほんとだよ」

『····ｯｯ！』

紫耀、

私もここで出会ったあの日からずっと、

「·····あなたが好きです。」

私はまた紫耀に抱きしめられた

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