wishing＿.*･ﾟ (ページ40)

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私は迷わずただ一直線に走った

「···ﾊｧ、ﾊｧ、」

＿＿あれ、菜美ちゃん！1組に借り物？！

＿＿え！なになに！タオルとか？！！

1組の待機場所

皆が聞いてくる質問は申し訳ないけど一切無視

廉「は？！！菜美やん！！！」

紫耀は廉くんの言葉で私に気づくと目を見開いた

もう、迷わない

ここでもし終わっても後悔しない

深呼吸して、お腹に力をいれて

「しょ、紫耀ｯ！！！！！！」

「···つ、着いてきてほしいですｯ、！！！」

私に出せる精一杯の声を出した

怖くて目が開けられなかった

皆の声もしない

「＿＿残り1分！！！」

時間切れになったらそこで失格

失格オチかな、、

すると

ｶﾞｼｯ

手をつかまれ、目を開けると

『····走るよ！』

紫耀が私の手を引っ張り走り出す

久々に近くでみる後ろ姿に思わず泣きそうになった

「＿＿リレーに引き続きまたもや1組がトップです！」

紫耀の後ろ姿だけ見ていて周りなんて見えてなかったからアナウンスでようやく1位だったと気がついた

『·····』

紫耀はこっちを見ようとしない

だけど

私の手首をつかんだまま離そうとしない

たまらず話しかけようとしたが

「＿＿さて！1位となった1組のお題を発表していただきます！！」

「·····え？」

衝撃的すぎるアナウンスによって無くなった

・・なんていった？

発表、？？

いやいやいやいや！

そんなの公開告白だしなにより伝えるならしっかり伝えたい

なかなか発表しない私に痺れを切らしたアナウンスの人は

「＿＿じゃあ借りられた彼！！紙に書いてあるお題よんでください！」

「····？！？！」

それはもっとだめ！！！

私は絶対に渡すまいと紙を握きしめ、手を背中へまわした

『···菜美、見せてよ笑』

「····やだ、」

『··なんでよ笑』

「···ごめんほんとにこれだけは、」

ずっとねばっていると紫耀が

『···じゃあ俺が説得するから菜美戻ってな？』

と待機場所へ促した

"ありがとう"と背中を向けたその時

「····ｯ？！！！！！！紫耀！！！」

小さく折りたたまれた紙はもう手元になく、

『·····ｯ』

紫耀の手元で開かれていた

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