wishing＿.*･ﾟ (ページ28)

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＿＿紫耀のこと好きなん？

その質問を受けてから私は否定も肯定も出来ず固まってしまった

その私を見た廉くんが

廉「···図星やん」

またさっきみたいな悲しげな表情なのに声色は少し怒り気味で呟いたから、思わず

「ち、ちがっ、！」

と、否定してしまった

廉「いや、うそやん。それは」

「····ｯ」

たまらず俯いてしまった私

廉「····わかるって！菜美顔にもろ出てんで？笑」

そんな私を見てか、いつもの調子で話しはじめた廉くん

廉「···まあ、この話はやめよか」

「···廉くん」

廉「だけど、」

"話す気になったらでいいから聞かせてほしい···"

なんて言う廉くんはまた、悲しさを含む表情だった

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廉「じゃーな」

「··うん、また明日」

手を振ってわかれる

今日の廉くんはどうしてしまったのか

なにがあったのだろうか

でも、

周りにバレてしまう程私はわかりやすいと恥ずかしながら知った

紫耀、今何してるのかな…

廉くんのことで悩んでいたのに、少し紫耀のことを考えれば頭の中が紫耀のことでいっぱいになってしまう私は人としてどうだろうか···

＿＿この場所に好きな子連れてくるの

あの日の情景を思い出す

ふと、思った

なんで紫耀は返事を体育祭まで伸ばしたのだろう

普通はすぐに聞きたいはずなのに、先伸ばしにするとしても普通、数週間じゃないだろうか

なのになぜ１ヶ月も先の"体育祭"で・・・

そんな疑問を考えていると

ブブｯ

携帯がなって立ち止まり、表示されている相手を見て胸が高なった

少しの緊張で震える手をどうにか抑えて通話ボタンを押す

「···もしもし？」

"あ、よかった！でてくれた！"

「···もちろん出るよ、紫耀」

"···なにそれ嬉しすぎるじゃん"

たった何時間ぶりってだけなのに

ただ、別々で帰ってたってだけなのに

こんなにもあなたの声が聞けて嬉しいなんて自分でもビックリだよ

「···ありがとう？」

"···ハハ！いえいえ笑"

「···紫耀、どうしたの？」

帰り道なにかあったのかな

すると紫耀は少し笑って

"···菜美？後ろ向いて？"

後ろを向くと

スマホを耳に当てて微笑んでいる紫耀がいた
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